猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 3月11日 02時46分


みなでイオを取り囲んで見守っていると、毎晩深夜になってしまう。

猫の時間だ。

イオちゃんは、いまだにおトイレの時だけは毅然と自分の脚で歩いて、御用をたしているものの、あとはほとんど眠るようになった。

今日は病院の休診日だったけれど、お願いして点滴を打ってもらった。効力は失っても、イオの身体に潤いがもたらされれば、少しでも楽に過ごせればいいという気持ちで。

最後に夜の猫沢組定例会へ参加したのが6日前。それからは、ピガとユピが眠るイオちゃんを取り囲んでの静かな会へと変わった。

妖精のお食事、シリンジの水補給は続けているけれども、イオがイヤとシグナルを出せば、すぐさまやめている。飼い主さんによって、そして病気の種類によって、判断は様々だと思う。最終的には、その子との対話によって自然に決まっていくものなのだと、この7週間、病と対峙して私は感じた。

いちばん守りたかったイオの意思の尊重を重視したことで、たとえ数日命が短くなったとしても、私は後悔しないだろうと、今なら思える。

扁平上皮ガンという希望のない病気のなかでも、イオをできうる限り穏やかで、温かく過ごさせることができたと感じている。それは言葉じゃなくて、イオが発する幸せな光だとか、表情や、まなざしで感じとったこと。

イオちゃんは、今夜もJazzを聴いている。そして、みんなみんなここにいる。イオが大好きな家族のまんなかで、今も穏やかに眠っている。

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2021/3/11

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