亜希子さんのインスタグラム写真 - (亜希子Instagram)「【長いです。読み飛ばしてもらっても構いません】 ・ 実は、一人でこっそりベトナムに行ってました。 ・ 目指したのは、ホーチミンの高級ホテル「マジェスティックサイゴン」。 ・ 好きな作家のひとり、沢木耕太郎が著書の中で、このホテルでサイゴン川を見渡しながらカクテルを飲んだ描写があり、どうしても私は同じカクテルを飲みたかった。 ・ もう1つの目的は、20代のうちに叶えたい2つの目標を果たすため。 ・ 1つ目の目標は、本を出すこと。これは、おかげさまで叶ったし、これからもガンガン表現していきたい。 ・ 2つ目の目標は、「自分のお金で、自分の力で航空券と宿をとり、一人で海外に行く」こと。 ・ そんなこと、大したこもないと思う人もいるかも知れませんが。 ・ なまじっか、10代前半から芸能活動をしていたため、こんな私でも海外での仕事になると、スタッフさんがチケットを確保してくださり、大人がホテルを取ってくれて、時にはビジネスクラスで海外に行かせてもらったりしていたのです。 ・ それも、もう10代のグラビアをしていた時の話になるのですが、現場に行くとスタイリストさんが衣装を着させてくれて、全て大人に任せきりだったのです。こんな私なのに、だ。 ・ だから私は、恥ずかしながら、一人で海外行きのチケットを取ったこともなかったし、常に誰かが付き添ってくれていたのです。 ・ それがコンプレックスで、20代半ばに会社員記者になってからは海外出張を虎視眈眈と狙っていたけれど、行く機会にはたまたま恵まれず、いつか自力で成し遂げたいと思ってました。 ・ そして、ようやく決行したベトナム一人旅。 ・ 結局、現地の友人や向こうで知り合ったベトナム人の女の子にお世話になりまくりだったけど、でも、一応は夢が叶った。 ・ 現地で仲良くなったベトナム人の女の子・アンズちゃんは、向こうのガールズバーで働く女の子。 ・ 「私はいつか、自分でお店を持ちたいと思ってるんです。  日本やアメリカやベトナムの文化がミックスされた独自のお店を、いつか持ちたいんですよネ。  夢を叶える頃には、もうオバさんになってるかも知れないし、叶わないかもしれないけど、それはそれで別にしょうがないかなと思ってマス。  その夢のために暇があれば日本語の勉強をしてるし、今は彼氏はいらないんです」 ・ と言っていた。 ・ なんかその話聞いたら、チャクラがガン開きした。 ・ どの国でも、女の子は、自分の夢に向かって頑張っている。 ・ その日の夜、アンズちゃんと別れた後に、目標にしていたマジェスティックサイゴンホテルのバーで、沢木が頼んだカクテルと同じ「ミス・サイゴン」を一人で英語で頼む。 ・ 出てきたのはライムベースのリキュールが入ったショートカクテルだった。 ・ サイゴン川を見ながらそのカクテルを飲むと、なんだか10年ぶりくらいに、呼吸が楽になった気がした。 ・ 私がこれまで経験してきたことは、きっと何もかも意味があったことに思える。 ・ グラスの縁についていた大ぶりのライムを手で絞ってから飲むと、驚くべきことに酸っぱいリキュールがマイルドになり、舌触りが良く上品な味に変身した。 ・ 酸っぱいカクテルに、さらに酸っぱいライムを加えたのに、なぜこのように優しい味に変化したのか理解ができない、「自分の想像を越える」瞬間だった。 ・ ライムの爽やかな香りが私の鼻腔を刺激するのと同時に、目の前のサイゴン川の匂いがおとずれる。 ・ 多分、私は悠久の時の中で、どっかで「ベトナム人の人生の回」を経験してるはずで、神様が振ったそのサイコロで日本に飛んだり、ベトナムに飛んだりしたのだ。 ・ 私が今経験している、この「ライムを入れたときのミス・サイゴンのわずかな香りの変化」は、日本にいるだけでは決して体感することの出来ない、細やかすぎる変化だった。 ・ 人生にはきっと、毎日見逃してしまいそうな小さな幸せが、この味の変化のように起こっている。 ・ 人は夢を追う時、いつも些細な変化を見逃してしまったり、小さな感情のヒダを捨ててしまったりする生き物だと思う。 ・ 誰だって、どこまででも鈍感になれる。 ・ けれど私は、この小さなカクテル「ミス・サイゴン」に教えてもらった。 ・ 「人生とは、自分が知らないうちに少しずつ変化していくもので、都度、その変化を楽しむべきものなんだよ。このミス・サイゴンにライムを絞った時におとずれた、細やかな変化に気づいたようにね」 ・ と。 ・ 「気づくものにこそ、扉は開かれる」 ・ そう言われている気がした。」8月16日 4時32分 - akiko_ohki

亜希子のインスタグラム(akiko_ohki) - 8月16日 04時32分


【長いです。読み飛ばしてもらっても構いません】

実は、一人でこっそりベトナムに行ってました。

目指したのは、ホーチミンの高級ホテル「マジェスティックサイゴン」。

好きな作家のひとり、沢木耕太郎が著書の中で、このホテルでサイゴン川を見渡しながらカクテルを飲んだ描写があり、どうしても私は同じカクテルを飲みたかった。

もう1つの目的は、20代のうちに叶えたい2つの目標を果たすため。

1つ目の目標は、本を出すこと。これは、おかげさまで叶ったし、これからもガンガン表現していきたい。

2つ目の目標は、「自分のお金で、自分の力で航空券と宿をとり、一人で海外に行く」こと。

そんなこと、大したこもないと思う人もいるかも知れませんが。

なまじっか、10代前半から芸能活動をしていたため、こんな私でも海外での仕事になると、スタッフさんがチケットを確保してくださり、大人がホテルを取ってくれて、時にはビジネスクラスで海外に行かせてもらったりしていたのです。

それも、もう10代のグラビアをしていた時の話になるのですが、現場に行くとスタイリストさんが衣装を着させてくれて、全て大人に任せきりだったのです。こんな私なのに、だ。

だから私は、恥ずかしながら、一人で海外行きのチケットを取ったこともなかったし、常に誰かが付き添ってくれていたのです。

それがコンプレックスで、20代半ばに会社員記者になってからは海外出張を虎視眈眈と狙っていたけれど、行く機会にはたまたま恵まれず、いつか自力で成し遂げたいと思ってました。

そして、ようやく決行したベトナム一人旅。

結局、現地の友人や向こうで知り合ったベトナム人の女の子にお世話になりまくりだったけど、でも、一応は夢が叶った。

現地で仲良くなったベトナム人の女の子・アンズちゃんは、向こうのガールズバーで働く女の子。

「私はいつか、自分でお店を持ちたいと思ってるんです。

日本やアメリカやベトナムの文化がミックスされた独自のお店を、いつか持ちたいんですよネ。

夢を叶える頃には、もうオバさんになってるかも知れないし、叶わないかもしれないけど、それはそれで別にしょうがないかなと思ってマス。

その夢のために暇があれば日本語の勉強をしてるし、今は彼氏はいらないんです」

と言っていた。

なんかその話聞いたら、チャクラがガン開きした。

どの国でも、女の子は、自分の夢に向かって頑張っている。

その日の夜、アンズちゃんと別れた後に、目標にしていたマジェスティックサイゴンホテルのバーで、沢木が頼んだカクテルと同じ「ミス・サイゴン」を一人で英語で頼む。

出てきたのはライムベースのリキュールが入ったショートカクテルだった。

サイゴン川を見ながらそのカクテルを飲むと、なんだか10年ぶりくらいに、呼吸が楽になった気がした。

私がこれまで経験してきたことは、きっと何もかも意味があったことに思える。

グラスの縁についていた大ぶりのライムを手で絞ってから飲むと、驚くべきことに酸っぱいリキュールがマイルドになり、舌触りが良く上品な味に変身した。

酸っぱいカクテルに、さらに酸っぱいライムを加えたのに、なぜこのように優しい味に変化したのか理解ができない、「自分の想像を越える」瞬間だった。

ライムの爽やかな香りが私の鼻腔を刺激するのと同時に、目の前のサイゴン川の匂いがおとずれる。

多分、私は悠久の時の中で、どっかで「ベトナム人の人生の回」を経験してるはずで、神様が振ったそのサイコロで日本に飛んだり、ベトナムに飛んだりしたのだ。

私が今経験している、この「ライムを入れたときのミス・サイゴンのわずかな香りの変化」は、日本にいるだけでは決して体感することの出来ない、細やかすぎる変化だった。

人生にはきっと、毎日見逃してしまいそうな小さな幸せが、この味の変化のように起こっている。

人は夢を追う時、いつも些細な変化を見逃してしまったり、小さな感情のヒダを捨ててしまったりする生き物だと思う。

誰だって、どこまででも鈍感になれる。

けれど私は、この小さなカクテル「ミス・サイゴン」に教えてもらった。

「人生とは、自分が知らないうちに少しずつ変化していくもので、都度、その変化を楽しむべきものなんだよ。このミス・サイゴンにライムを絞った時におとずれた、細やかな変化に気づいたようにね」

と。

「気づくものにこそ、扉は開かれる」

そう言われている気がした。


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2019/8/16

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