猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 4月12日 18時23分

今日はイオの月命日でもあり、幸せに旅立ったひと月めの記念日でもあるんだよなって、さっき、祝い兼弔いのケーキとお花を求めに行く道すがら、橋を渡っているとき、はっきりとそう思った。

いったいどんな気持ちで迎えるのかと不安だった14時12分は、包まれるような満ち足りた気持ちしかなく、今ようやく、イオが旅立つ瞬間までごろごろと喉を鳴らしていたことの意味が、体感できた気がした。

私はしっかりと前を向いて歩いていた。

少し頭上には、それを俯瞰するもうひとりの私がイオを抱いて「よしよし、それでいい」と、ふたりで微笑んでいるような気がした。

イオがいない物理的なことに対しては、今も深く寂しい。私だけでなく、ピガもユピも、日常がつまらなくなった。これは事実。でも、もしかしたらイオは、ちいさな猫という身体を捨てることで、もっと自由に、限りなくいろんなものへと姿を変えて、永遠に宿るために旅立ったのかもしれない…そんなファンタジーも抱けるようになった。

あの日、彼女は幸せのなかで、私たちにさようならと手を振った。ありがとう、幸せだった。死の瞬間は怖くも、苦しくもなかったのよって、私たちにメッセージを残して。まるでちいさな水溜りをぴょんと飛び越えるような軽やかさで、イオは生の壁を飛び越えて、おだやかな黄泉の世界へと入っていった。

イオが旅立った日、最愛のお嬢さんを亡くされたある方が「おめでとう」と言ってくださった。私はその言葉に支えられて、このひと月、生と死に向き合ってきた。祝うべき鮮やかな見送りは、まさに「おめでとう」の一言に集約されていた。誰しもが言えること言葉ではなかった。死の意味を知る彼女だからこそ、この「おめでとう」は、私の心の護符になりえたのだ。とても、とても深く感謝している。

今日、灯そうと決めていたキャンドルに火を点ける。 @lo.studios.japan の《bergamot clouds 》イングランド生まれのビーガンフレグランスキャンドルLOのもの。シリーズの中でも、この香りは犬や猫にも安心なのだそう。

柔らかなベルガモットの雲にのって、イオちゃんが手を振っている。そのイオちゃんは、私の胸のあたりにも、ピガの澄んだ瞳にも、ユピの立派なたてがみにも宿っている。そして、イオに想いを寄せてくださった方、ひとりひとりのなかにも。

私たちの生を照らす、光源のように。

#イオちゃんフォーエバー #猫沢イオ
#猫沢銘品　#3枚目は大好きな写真のひとつ

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