猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 11月13日 22時52分

森山開次さん演出・振り付けによる舞踏劇《星の王子さま〜サン＝テグジュペリからの手紙》、素晴らしかった…‼︎

解読できる言葉がほぼない、音楽と人間の動きと美しい衣装（ひびのこづえ）舞台アート（日比野克彦）の総合芸術。可愛らしくアヴァンギャルドなのに、言葉のあるお芝居より、ずっと純度の高いエネルギーがびしびし伝わってきて、理由の見つけられない涙が流れっぱなしだった。

ところで星の王子さまを想うとき、暗い夜空のイメージしかないのは、航空郵便のパイロットでもあったテグジュペリがリビア砂漠に墜落した際、この物語の着想を得たことに由来しているのかもしれない。

王子さまは、人間個人と、社会の中にぽっかりと浮かぶ善良と無垢の象徴で、そのピュアで儚くて、幼い美しさを、舞踏家のアオイヤマダさんが、これ以上ないほどぴったりな存在感で舞っていた。このへんてこで不安げな動きが、抱きしめたいほど可愛いんだ🥰

阿部海太郎さんの音楽も素晴らしく、そのなかでとても重要なポジションを歌い演じていたのが坂本美雨ちゃん @坂本美雨 だった。彼女の役名はコンスエロ。テグジュペリの愛妻、コンスエロ・スンシンその人だ。

コンスエロは、星の王子さまに出てくる薔薇のモデルと言われている。つまり、テグジュペリが砂漠へ不時着したとき想いを馳せた、輝きのある、わがままで、孤独な薔薇は、最愛の人への深い渇望と考察から生まれた、全世界の女性に対するテグジュペリの、永遠のキャラクターだったのかもしれない。

そして、星の王子さまはテグジュペリ自身であり、テグジュペリの分身として生まれたのが星の王子さまであり、それはすべての人間のなかにある〝良きもの〟だという確信を、言葉なき舞台で得た。

この言葉を必要としない素晴らしい総合アートは、子どもこそ観るべきかもしれません。

前売りは終わってしまったかも…なんですが、毎日開始1時間前に当日券が売られているそうです。ぜひ、チャレンジしてみて欲しい。それだけ価値あるものです。

#東京下町時間　#KAAT星の王子さま　#舞台後の美雨ちゃんとパチリ

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