小山進のインスタグラム(es_koyama) - 10月20日 14時34分


【SUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2023】

Dissonance〜緊張と弛緩〜

poison 苦味のポテンシャル
ヒトや動物には“毒を示す味”として認識され、植物が自己防衛するために作り出すと考えられている「苦味」。甘味や塩味と比べると約1,000倍も感じやすい味覚要素である。子どもの頃は受け入れ難かったはずなのに、成長に伴い様々な食の経験を経ることで賞味できるようになり、大人になった頃、いつの瞬間からか自ら欲してしまうのは「この苦味は毒じゃない」と安全性を認識しているからなのだとか。本能的には“忌避される味覚”。だからこそ嵌まったら逃れられない中毒性が生まれる。

立体感ある味覚表現
僕は以前から苦味(渋味)を味覚構成上のアクセントとして積極的に取り入れてきたが、これまでとは表現方法の域が違う。というのは2022年、自家製のフルーツクーベルチュールを開発し、果実そのもののリアルな香味をストレートに表現できるようになったからだ。各パーツの力が強い分、何処か外れたような原因的味覚要素も大胆に、時にはグラデーションのように緩やかに表現することができ、創作に奥行きが広がった。
こうしてSUSUMU KOYAMA’S CHOCOLOGY 2023は多様な表情を魅せる「Dissonance」を主題に、新たな4種類を選出することとなったのだ。

不協和音の既成概念を崩せ
美味しい料理が五原味で構成されているように、口を歪めてしまいそうになる苦味もマリアージュさせる相手次第では全体のバランスを昇華させる肝要な役割となる。音楽界では、心が弛むように美しく響き渡る音程を協和音、不安定で緊張感を抱く音程を不協和音と指すのだが、現代のヒット曲には後者が多く使われており、そのコードが拓く世界観は壮大だ。単体ではネガティブな要素も扱い方次第では癖になるような化学反応を起こす。苦味と不協和音、これらの性質に共通性を感じ、ショコラから漂う口中香をギターコードとして表現した。そして苦味の元となっているメインの素材と共にデコールとして刻んだ。

No.1 ジャスミンティー×苺 C7sus4
No.2 ベルベーヌ&カモミール+苺(グレープフルーツ&カンパリの刺激を加えて) Cadd9
No.3 ホップ&エキゾチック D9
No.4 献上加賀棒茶×フランボワーズ Fadd9

味覚を刺激し続けては人々を魅了していくDissonance。そのポテンシャルはNo.1~No.4を二巡、三巡と味わっていただくだけでも明確に現れることだろう。

13作目のCHOCOLOGYにガストロノミーショコラとしての可能性を込めて。

小山 進

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2023/10/20

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