西木ファビアン勇貫さんのインスタグラム写真 - (西木ファビアン勇貫Instagram)「こんちゃ(^^)/  計18編。短編で読める村上節。 初期の作品だが、俗世と切り離された洒落た文体は健在。なぜか村上春樹が書くと所帯染みた所作さえ、煌めいたものに感じてしまう。それていて読みやすく、たまに人生の本質みたいなのを織り交ぜていて、グサッとくる部分もある。  ハンバーグ・ステーキ チョコレート・アイスクリーム ラジオ・カセット スーパー・マーケット  この『・』が村上春樹。 例えも面白く、村上春樹、大喜利得意だろうなと思う。  あとがきにも『他人の目をあまり気にせずに、のんびりとした気持ちで書いた』とあるように、気楽に読める。必死になって結末を追い求めなくとも、存分に村上節が楽しめる。  随所に洒落た部分があるが、僕の完成は洒落ていないので、所帯染みた目線で感想を書いてみる。  『カンガルー日和』 カップルがカンガルーを見に行くだけの話。1ヶ月間、カンガルーを見に行くにふさわしい日を探し求めていたらしい。雨や風が吹いていたら、今日じゃない、としり込み続けて1ヶ月。仕事してないやろ。 ふたりの会話が面白い。  『4月のある晴れた日に100パーセントの女の子に出会うことについて』 原宿で素敵で可愛い女の人とすれ違っただけの話なのに、村上春樹が書くとこんな感じになるのか。 実は昔に出会ってて、その記憶を失っていて……みたいな想像なんてあるあるなのに、あるあるに見えない。  『眠い』 人の結婚式に人数合わせで呼ばれて、眠くて仕方なくなる話。行くって決めたら起きとけ。 眠気を覚ます方法は「スペリングの難しそうな単語をひとつ言ってみてくれないかな」。 牡蠣グラタンを食べながら翼手竜になるところおもろかった。  『タクシーに乗った吸血鬼』 正体明かして、襲わんのかい! 逆に斬新やった。 「吸血鬼って本当にいると思います?」と切り出すポイント完璧すぎる。  『彼女の町と、彼女の綿羊』 札幌の街で旧友と飲んで、そのあとホテルでテレビを見る話。テレビには北海道のとある町役場の広報課につとめる女性。彼女の身の上を想像し、自分の人生と交差しないことを悟る。  『あしか祭り』 めっちゃショートショート。 あしかが玄関にやってくるところから始まる。ドキドキしたよ。 「メタファーとしてのあしか」と最後に種ばらししてるが、何を指し、皮肉っているのかはわからなかった。  『鏡』 霊感と予知能力、片方に長けた人はいるけど同時に得意な人はいない。そんな入り。たしかに。 それから中学校の夜警をしたエピソードに入る。 鏡に映った自分を自分と認めたくない気持ちはわかるな。  『1963/1982年のイパネマ娘』 19年経ってもレコードと曲は色褪せない。  『バート・バカラックはお好き?』 めっちゃおもしろい。 普通のハンバーグ・ステーキが食べたいのに、○○風ハンバーグ・ステーキしかなくて、店員に言われた通り、ハワイ風ハンバーグ・ステーキを注文してパイナップルを残すくだりは、そばめししかメニューにないお好み焼き屋でご飯を注文して、できませんと言われたことを思いだす。できるやろ。 「文章というのは結局は間に合わせのものなんです。どうか鋭くあろうと思わないで下さい」は、心に残る。  ペン・ソサエティーという団体がある設定も面白かったが、最後がなぜそんな感想になるのだ。  『5月の海岸線』 12年ぶりの帰郷。エッセイのような小説。  『駄目になった王国』 このタイトルと、中身のエピソードをリンクさせるのはさすがとしか言いようがない。 立派な王国が色あせていくのは、二流の共和国が崩壊するときよりずっと物哀しい。  『32歳のデイトリッパー』 人生と退屈についてのお話。ほのぼの。  『とんがり焼の盛衰』 いやー面白い。とんがり鴉。この短編集で1番ホラーなんじゃないかな。短いのに、おぞましい描写が多くてワクワクした。  『チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏』  両側に電車が走る三角地帯に住むことになったカップルの話。なんかノスタルジックになる。そんなところ住んだこともないのに。  『スパゲティーの年に』 洒落てるなぁ。スパゲティ毎日茹でて食べてる。炭水化物摂りすぎや。  『かいつぶり』 この短編で1番意味がわからなかった。  『サウスベイ・ストラット』 村上春樹風ハードボイルド。めっちゃ面白いし、長編で読みたくなる。最高。  『図書館奇譚』 面白いねー。図書館の地下室に閉じ込められるダークファンタジー。羊男と美少女と、靴と犬と老人と。誰でもこの状況ならば逃げ出すことを選ぶかもしれない。  #本 #読書 #読書記録 #読書記録ノート  #小説 #小説好きな人と繋がりたい #小説好き  #小説が好き #本好きな人と繋がりたい  #読書好きな人と繋がりたい #bookstagram  #book #books #novel  #作家 #小説家  #fabibooks #第一芸人文芸部  #村上春樹 #カンガルー日和」10月11日 19時11分 - fabian_westwood

西木ファビアン勇貫のインスタグラム(fabian_westwood) - 10月11日 19時11分


こんちゃ(^^)/

計18編。短編で読める村上節。
初期の作品だが、俗世と切り離された洒落た文体は健在。なぜか村上春樹が書くと所帯染みた所作さえ、煌めいたものに感じてしまう。それていて読みやすく、たまに人生の本質みたいなのを織り交ぜていて、グサッとくる部分もある。

ハンバーグ・ステーキ
チョコレート・アイスクリーム
ラジオ・カセット
スーパー・マーケット

この『・』が村上春樹。
例えも面白く、村上春樹、大喜利得意だろうなと思う。

あとがきにも『他人の目をあまり気にせずに、のんびりとした気持ちで書いた』とあるように、気楽に読める。必死になって結末を追い求めなくとも、存分に村上節が楽しめる。

随所に洒落た部分があるが、僕の完成は洒落ていないので、所帯染みた目線で感想を書いてみる。

『カンガルー日和』
カップルがカンガルーを見に行くだけの話。1ヶ月間、カンガルーを見に行くにふさわしい日を探し求めていたらしい。雨や風が吹いていたら、今日じゃない、としり込み続けて1ヶ月。仕事してないやろ。
ふたりの会話が面白い。

『4月のある晴れた日に100パーセントの女の子に出会うことについて』
原宿で素敵で可愛い女の人とすれ違っただけの話なのに、村上春樹が書くとこんな感じになるのか。
実は昔に出会ってて、その記憶を失っていて……みたいな想像なんてあるあるなのに、あるあるに見えない。

『眠い』
人の結婚式に人数合わせで呼ばれて、眠くて仕方なくなる話。行くって決めたら起きとけ。
眠気を覚ます方法は「スペリングの難しそうな単語をひとつ言ってみてくれないかな」。
牡蠣グラタンを食べながら翼手竜になるところおもろかった。

『タクシーに乗った吸血鬼』
正体明かして、襲わんのかい!
逆に斬新やった。
「吸血鬼って本当にいると思います?」と切り出すポイント完璧すぎる。

『彼女の町と、彼女の綿羊』
札幌の街で旧友と飲んで、そのあとホテルでテレビを見る話。テレビには北海道のとある町役場の広報課につとめる女性。彼女の身の上を想像し、自分の人生と交差しないことを悟る。

『あしか祭り』
めっちゃショートショート。
あしかが玄関にやってくるところから始まる。ドキドキしたよ。
「メタファーとしてのあしか」と最後に種ばらししてるが、何を指し、皮肉っているのかはわからなかった。

『鏡』
霊感と予知能力、片方に長けた人はいるけど同時に得意な人はいない。そんな入り。たしかに。
それから中学校の夜警をしたエピソードに入る。
鏡に映った自分を自分と認めたくない気持ちはわかるな。

『1963/1982年のイパネマ娘』
19年経ってもレコードと曲は色褪せない。

『バート・バカラックはお好き?』
めっちゃおもしろい。
普通のハンバーグ・ステーキが食べたいのに、○○風ハンバーグ・ステーキしかなくて、店員に言われた通り、ハワイ風ハンバーグ・ステーキを注文してパイナップルを残すくだりは、そばめししかメニューにないお好み焼き屋でご飯を注文して、できませんと言われたことを思いだす。できるやろ。
「文章というのは結局は間に合わせのものなんです。どうか鋭くあろうと思わないで下さい」は、心に残る。

ペン・ソサエティーという団体がある設定も面白かったが、最後がなぜそんな感想になるのだ。

『5月の海岸線』
12年ぶりの帰郷。エッセイのような小説。

『駄目になった王国』
このタイトルと、中身のエピソードをリンクさせるのはさすがとしか言いようがない。
立派な王国が色あせていくのは、二流の共和国が崩壊するときよりずっと物哀しい。

『32歳のデイトリッパー』
人生と退屈についてのお話。ほのぼの。

『とんがり焼の盛衰』
いやー面白い。とんがり鴉。この短編集で1番ホラーなんじゃないかな。短いのに、おぞましい描写が多くてワクワクした。

『チーズ・ケーキのような形をした僕の貧乏』

両側に電車が走る三角地帯に住むことになったカップルの話。なんかノスタルジックになる。そんなところ住んだこともないのに。

『スパゲティーの年に』
洒落てるなぁ。スパゲティ毎日茹でて食べてる。炭水化物摂りすぎや。

『かいつぶり』
この短編で1番意味がわからなかった。

『サウスベイ・ストラット』
村上春樹風ハードボイルド。めっちゃ面白いし、長編で読みたくなる。最高。

『図書館奇譚』
面白いねー。図書館の地下室に閉じ込められるダークファンタジー。羊男と美少女と、靴と犬と老人と。誰でもこの状況ならば逃げ出すことを選ぶかもしれない。

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2023/10/11

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