猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 10月7日 13時32分

まだときおり、イオちゃんが実体を持っていた頃の風景がフラッシュバックする。

特にユピ坊が祭壇の周辺の、何もない空間を目で追っているのを見ると、彼にはイオちゃんが見えているんだろうなと思う時なんか。

これは忘れもしない3月3日のひな祭りの朝。イオちゃんがふたりに生前最後のお礼伝えをした様子。ユピ坊、それからピガ兄にきちんと向き合ってそれぞれに頭を下げた。

私は胸を鷲掴みにされて、ただその様子をじっと見ていた。正直、猫がここまで他者との絆を深く作れる生き物なのかと驚きながら。

イオの全身から「私を家族にしてくれて、こんなにも幸せにしてくれてありがとう」というメッセージがほとばしっていた。

もうあまり動けなくなっていたイオちゃんが力を振り絞って、そのあとは疲れた様子だったから、いつものケアの後、タオルの枕とブランケットでリビングへ置いてあげた。

すると、ふたりは朝ごはんも食べずにそのまま1時間もイオのまわりを取り囲んでいた。

私たちがたった1年半で作り上げた、最強の絆。こんな素晴らしい贈り物を、イオは私たちの生きる時間に遺していってくれたのだ。

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