猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 5月13日 23時29分

今日は久しぶりに、疲れたと胸を張って言ってもいい忙しさだった。

ほんとうは、もう少し手の込んだごはんを作って、冷酒をすこしやりたいなと思っていたのだけど、そんな気力はどこにもなく、昨夜の残り物のアスパラと鷄の塩炒めを丼にして、あとはどうしても食べたかった凄い飛騨なめこの味噌粕汁をのろのろ作って席についた。

大好きなドキュメンタリー番組 猫も杓子も。をやっていて、今夜は作家の保坂和志さんとシロちゃんのお話だった。

毎回ぐっと胸にくるものがあって、猫に魅入られた人なら、言葉ではない腑の落ち方をするよね。三匹の猫たちに囲まれて生活する私も、毎日どうして猫というものは、これほどまでに大切で愛おしいのかと不思議になる。

以前、なにかのインタビューで、私は〝猫は休符である〟と言ったことがある。休符とは楽譜の音がない部分に書き込む記号だ。 空間を埋めるもの。音たる人間の輪郭を作るもの。休符がなければ、音もまたない。ない、ということは無限にある、ということなのだ。 エレガントで知的で、ハイセンスな無たちは、部屋中の空気を満たし、音を柔らかく浸食する。私の魂の一部は、無と混じり合って、ようやく人たる形を保つ。

彼らが死ぬと哀しい。底無しに哀しい。ほかに例えようもない哀しみは、そのまま、ほかに代替えの効かない存在の価値を表している。

#猫沢飯　#猫沢組

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