猫沢エミさんのインスタグラム写真 - (猫沢エミInstagram)「その映画は、名匠アレクサンダー・ペインに『まばたきするのも惜しくなる』と言わしめたとおり、一瞬一瞬の映像が、眼裏に焼きつけられるほど、鮮烈なまでに美しかった。 1949年、第二次世界大戦の4年後のポーランドで出逢ったふたりの音楽家、ヴィクトルとズーラ。冷戦下の東ヨーロッパで、いったい何が起きていたのか？私たちが知ることの少ない、本当の歴史的背景を舞台に描かれる、運命につながれた男と女の激しくも純粋な恋物語。しかしここで言う〝純粋〟とは、表層的なものではない。生き抜くために、愛した人を守り抜くために、どこまでも汚れることができる本物の純粋だ。アンジェイ・ワイダ、ポランスキーなどポーランド派の本流を彷彿とする、磨き抜かれたモノクロームの映像もさることながら、この映画は一級の音楽映画でもある。冒頭に流れるスラヴ民族特有の、哀愁と芯のある歌声から1950年代のパリに花開いたフレンチジャズに至るまで、そのレンジはまるで、民族に根ざした逃れられない人間の性と、そこから常に逃れようとする自由への渇望を表しているかのよう。ラストシーン。敬愛する映画の巨匠たちミヒャエル・ハネケやタル・ベーラの、身のすくむような矜持を与えられるのと同じ、時空を超えて生と死をいっぺんに乗り越えるような感覚に襲われた。深く、濃く、沁み入るような、男と女の愛の物語。またひとつ、映画史に名を遺す真の名作が誕生した。 COLD WAR-あの歌、2つの心監督:パヴェヴ・パヴリコフスキ出演:ヨアンナ・クリーク、トマシュ・コット第71回カンヌ映画祭監督賞受賞第91回アカデミー賞3部門ノミネート作品 2019年6月28日（金）ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、テアトル梅田よりロードショー #coldwarmovie #猫沢映画館 #この映画はパフレットをぜひ購入して鑑賞をオススメする！#パンフはあとで読むがよし！」5月30日 13時12分