職人.comさんのインスタグラム写真 - (職人.comInstagram)「【富山県小矢部市のメルヘン建築】  先日の三連休は祇園祭の宵山(前祭)でにぎわう京都を離れ、北陸は富山県小矢部市へと行ってまいりました。実家のある小矢部市は、古くは砺波平野を流れる小矢部川を利用した水運により発達、豊かな水量に育まれた穀倉地帯として栄え、加賀藩の藩倉が置かれたことで宿場町や城下町が形成されたことから、富山県の西の玄関口として重要な役割を果たしてきた歴史があります。  この日はほぼ快晴に近い晴天。実は曇りの多い富山県において快晴となる日は大変貴重なのですが、力強く澄んだ青い空とまるで緑のじゅうたんのような水田が続く風景は、心の中の夏休みが目の前に広がったかのようでした。  そんな美しい水田地帯や街なかを車で移動していると、時折、インパクトのある外観の建築物があることに気が付きます。ヨーロッパのお城のようだったり、中世の教会に似ていたり、有名な大学の講堂や駅舎のような建物まで。小矢部市内に広く点在するこれらのおとぎ話や絵本に出てきそうな、学校や公民館をはじめとした公共施設は、「メルヘン建築」と呼ばれ、1972年から1986年の間小矢部市長を務めた松本正雄氏により、「公共施設そのものに文化的価値を持たせ、人々に親しまれ愛される地域のシンボルをつくる」という構想のもと建設されました。  メルヘン建築のモデルとなった建物は、いずれも国内外で有名な建物。東京帝国大学工学部土木工学科を卒業し、一級建築士の資格を有していた松本氏は、現在に残る名建築の構造力学上の特性を参考に、メルヘン建築の基本設計も手がけました。  赤いレンガ色の壁面に、白く伸びた直線がアーチ型に窓を装飾した外観が印象的な「武道館」は、優美なネオ・ゴシック建築様式で建てられた慶應義塾大学三田キャンパスの慶應義塾図書館旧館がモデル。正面入り口は東京大学工学部のポーチを模した構造です。田んぼの中に堂々と建つ「大谷中学校」は、遠くからでもそれと分かるメルヘン建築を代表する建物の一つ。東京大学のシンボル的存在である安田講堂をモデルにした塔屋(とうや)、正面は東京大学教養学部を、そして47メートルある塔の先端部分はイギリスのオックスフォード大学の大学寮をモチーフにしています。小高い山の中腹にある「小矢部サイクリングターミナル」は、何度となく見たあの有名な駅がモデル。赤レンガとルネッサンス様式で造られた東京駅をかたどり、実物の5分の1のスケールで建てられました。最後に訪れたのは「蟹谷(かんだ)小学校」。メルヘン建築として全国的に紹介された最初の建築物の一つで、校舎と時計台は東京大学教養学部の旧第一高等学校本館を、入口のポーチは東京大学図書館を、正門は学習院女子短期大学の門、体育館はロマネスク様式の一橋大学兼松講堂をモデルにしています。近くにはメルヘン建築の生みの親となった松本正雄氏の銅像が立てられており、その横にはニューヨークの自由の女神をモデルにした「自由の像」がありました。  小矢部市の象徴となったメルヘン建築のうちいくつかは、老朽化や利用者の減少、特殊な形状であるがゆえ維持管理が困難なこともあり、2018年以降徐々に閉鎖や取り壊しが決定しているそうです。しかし、現在の「メルヘンの街おやべ」の礎となった「市民が夢を持てる地域のシンボルを」という松本氏の強い思いは、美しい日本の田園地帯に中世や近代の西洋建築を模したメルヘン建築が建っているという、そこにしかない小矢部市独自の景観となり、少しずつ変化しながらも地域の人々に愛され親しまれる風景であり続けることでしょう。  メルヘン建築 小矢部市公式ホームページ https://www.city.oyabe.toyama.jp/bunkasports/1003026/1003046/1003063/index.html  参考資料 https://www.info-toyama.com/articles/soga-oyabe https://www.pref.toyama.jp/1307/sangyou/shoukoukensetsu/kigyouricchi/top/miryoku/shichoson/oyabe.html https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E6%AD%A3%E9%9B%84_(%E5%B0%8F%E7%9F%A2%E9%83%A8%E5%B8%82%E9%95%B7) https://retu27.com/prefecture_ranking.html?fid=52#i-3  @shokunincom  #職人ドットコム #メルヘン #メルヘン建築 #メルヘン建築の街 #メルヘン建築の町 #小矢部市 #小矢部 #富山県小矢部市 #大谷中学校 #おやべ #メルヘンの町 #メルヘンの街 #メルヘンの街おやべ #小矢部武道館 #小矢部サイクリングターミナル #大谷中学校 #自由の像 #松本正雄 #蟹谷小学校」7月25日 22時05分 - shokunincom

職人.comのインスタグラム(shokunincom) - 7月25日 22時05分


【富山県小矢部市のメルヘン建築】

先日の三連休は祇園祭の宵山(前祭)でにぎわう京都を離れ、北陸は富山県小矢部市へと行ってまいりました。実家のある小矢部市は、古くは砺波平野を流れる小矢部川を利用した水運により発達、豊かな水量に育まれた穀倉地帯として栄え、加賀藩の藩倉が置かれたことで宿場町や城下町が形成されたことから、富山県の西の玄関口として重要な役割を果たしてきた歴史があります。

この日はほぼ快晴に近い晴天。実は曇りの多い富山県において快晴となる日は大変貴重なのですが、力強く澄んだ青い空とまるで緑のじゅうたんのような水田が続く風景は、心の中の夏休みが目の前に広がったかのようでした。

そんな美しい水田地帯や街なかを車で移動していると、時折、インパクトのある外観の建築物があることに気が付きます。ヨーロッパのお城のようだったり、中世の教会に似ていたり、有名な大学の講堂や駅舎のような建物まで。小矢部市内に広く点在するこれらのおとぎ話や絵本に出てきそうな、学校や公民館をはじめとした公共施設は、「メルヘン建築」と呼ばれ、1972年から1986年の間小矢部市長を務めた松本正雄氏により、「公共施設そのものに文化的価値を持たせ、人々に親しまれ愛される地域のシンボルをつくる」という構想のもと建設されました。

メルヘン建築のモデルとなった建物は、いずれも国内外で有名な建物。東京帝国大学工学部土木工学科を卒業し、一級建築士の資格を有していた松本氏は、現在に残る名建築の構造力学上の特性を参考に、メルヘン建築の基本設計も手がけました。

赤いレンガ色の壁面に、白く伸びた直線がアーチ型に窓を装飾した外観が印象的な「武道館」は、優美なネオ・ゴシック建築様式で建てられた慶應義塾大学三田キャンパスの慶應義塾図書館旧館がモデル。正面入り口は東京大学工学部のポーチを模した構造です。田んぼの中に堂々と建つ「大谷中学校」は、遠くからでもそれと分かるメルヘン建築を代表する建物の一つ。東京大学のシンボル的存在である安田講堂をモデルにした塔屋(とうや)、正面は東京大学教養学部を、そして47メートルある塔の先端部分はイギリスのオックスフォード大学の大学寮をモチーフにしています。小高い山の中腹にある「小矢部サイクリングターミナル」は、何度となく見たあの有名な駅がモデル。赤レンガとルネッサンス様式で造られた東京駅をかたどり、実物の5分の1のスケールで建てられました。最後に訪れたのは「蟹谷(かんだ)小学校」。メルヘン建築として全国的に紹介された最初の建築物の一つで、校舎と時計台は東京大学教養学部の旧第一高等学校本館を、入口のポーチは東京大学図書館を、正門は学習院女子短期大学の門、体育館はロマネスク様式の一橋大学兼松講堂をモデルにしています。近くにはメルヘン建築の生みの親となった松本正雄氏の銅像が立てられており、その横にはニューヨークの自由の女神をモデルにした「自由の像」がありました。

小矢部市の象徴となったメルヘン建築のうちいくつかは、老朽化や利用者の減少、特殊な形状であるがゆえ維持管理が困難なこともあり、2018年以降徐々に閉鎖や取り壊しが決定しているそうです。しかし、現在の「メルヘンの街おやべ」の礎となった「市民が夢を持てる地域のシンボルを」という松本氏の強い思いは、美しい日本の田園地帯に中世や近代の西洋建築を模したメルヘン建築が建っているという、そこにしかない小矢部市独自の景観となり、少しずつ変化しながらも地域の人々に愛され親しまれる風景であり続けることでしょう。

メルヘン建築 小矢部市公式ホームページ
https://www.city.oyabe.toyama.jp/bunkasports/1003026/1003046/1003063/index.html

参考資料
https://www.info-toyama.com/articles/soga-oyabe
https://www.pref.toyama.jp/1307/sangyou/shoukoukensetsu/kigyouricchi/top/miryoku/shichoson/oyabe.html
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%BE%E6%9C%AC%E6%AD%A3%E9%9B%84_(%E5%B0%8F%E7%9F%A2%E9%83%A8%E5%B8%82%E9%95%B7)
https://retu27.com/prefecture_ranking.html?fid=52#i-3

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2023/7/25

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