猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 12月14日 01時13分
寒い寒いと帰ってきて、テレビをつけたら俳人・夏井いつきさんのドキュメンタリーが流れていた。
お風呂に入ろうとしてセーターを脱いだまま1時間、ロックオンされて、突っ立ったまま夢中で観てしまった。
夏井さんのおっしゃる言葉の端々に、日頃から感じていた〝言葉〟に対する共通点がいくつもあった。
まずは心を表すものであること。
そして、カッコいい言葉を見つけたからといって、心を置き去りにして優先しないこと。
書き表すことは技術ではないのだ。うまく書こうとする邪な思いが先立てば、心は目を閉じる。
まだ今ほど長文を書いていなかった若い頃、私は歌詞を書く人だった。決められた音型にそって、いちばん美しく響く語を選び、そこに意味を持たせてひとつの世界を編み上げることは、ただ文字を書き連ねるより何倍も難しかった。各音には確固たる意志と個性と色があるからだ。でも、それがたまらなく楽しかった。
夏井さんは、俳句でひとつの世界が出来上がることを〝結球する〟と表現してらした。世界が完成するあの瞬間。分野は違えどもよく知っている。
私が物を書く人として、スローガンとしている3つのことがある。
言葉のタガを外すこと。組み上げ過ぎれば、真意は閉じ込められて外に出られなくなる。つまり伝わらないものになる。
言葉を過信しないこと。言葉はあくまでも心が感じた先にある表現の道具であり、それそのものが主体ではない。
自分の吐いた言葉は、それに力があればあるほど、すごいスピードで自分を追いかけてきて捕らえようとする。だから、つかまらないように、もっと速いスピードで走り続けること。
#東京下町時間 #夏井いつき
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2021/12/14