猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 2月13日 16時35分


私にとってサン=テグジュペリの《星の王子様》は、特別な物語だ。

これはある意味〝死者の書〟であり、テグジュペリの遺言でもある。

王子様がそろそろ星へ帰らねばならないとき、テグジュペリはそれを察して不安にかられる。でも、王子様は言う。

「ね…遠すぎるんだ。このからだを運んではいけないんだ。重すぎるんだもの。でもそんなの、古い抜け殻みたいなものだよ。古い抜け殻なんて、ひとつも悲しくないでしょ。」

生まれ、旅をし、人生の価値と愛を知り、すべての命は星に帰っていく。

その尊さと、寂しさと、儚さと、永遠について、王子様とテグジュペリの対話は時を超えて優しく教えてくれる。

ニューヨークで《星の王子様》が初出版されたのは1943年。その翌年 1944年7月31日、フランス内陸部グルノーブル、シャンベリー、アヌシーを写真偵察のため、ロッキード F-5B を駆ってボルゴ飛行場(戦後、民間移管されバスティア・ポレッタ国際空港)から単機で出撃後、テグジュペリは地中海上空で行方不明となった。

彼が飛行機に乗って向かったのは、きっと王子様が住む、あの小さくて美しい星だ。

#猫沢図書館 #ピガ兄


[BIHAKUEN]UVシールド(UVShield)

>> 飲む日焼け止め!「UVシールド」を購入する

4,249

22

2021/2/13

猫沢エミを見た方におすすめの有名人