青葉市子のインスタグラム(ichikoaoba) - 2月3日 19時10分
new release
3 Feb. 2021
「アンディーヴと眠って」
"Asleep Among Endives"
Lyric and Composer:Ichiko Aoba
Recording & Mixing & Mastering Engineer:Toshihiko Kasai(studio ATLIO)
@casxtx
Photographer:Kodai Kobayashi
@tengoyola
℗hermine
*
アンディーヴの葉は柔らかい。
葉を一枚、根本からそっと剥ぐように千切る。
白くて毛羽立って、弧を描く、
まるで手のひらで卵を包んでいるかのようなフォルム。
その白い産毛の皮膚を舌に乗せ、上顎をかぶせると、
柔らかい草の生い茂った丘を食んでいるよう。
丸めた大地の手のひらに、包まれたら、
甘く苦い。
咀嚼の音はほとんど聞こえない。
上下の歯をそっと受け入れ自らを放つ。
赤ちゃんの食べる、ほわほわにとけてしまうおせんべいのように。
懐かしさを感じるとき、眉間のあたり、
嗅覚の奥の奥の方で苦味が生じるのと似ている。
思い出にたどり着いた時、微かな甘味に変わる。
目を閉じる。
リンドウの咲く丘に立っている。
美しく光る大地から見上げる、ここが世界のふちだとわかる。
一歩踏み出せば、離れてしまう。
星屑が落ちてきそうな夜空を見上げる。
くるぶしのあたりで、花びらがそよ風に靡いている。
大地のある安堵、夜風の緩やかな進み。
このまま深い闇夜の毛布に。
できるだけ長く。
ひどく眠い、薄い意識の中、熟睡せずにいる、漂っている、そのひとときに、貴方の温もりがある。
アンディーヴと眠って、
今は世界も目を閉じて、
私たちを隠して。
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2021/2/3