猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 9月7日 23時50分
今日、モンゴルの草原に暮らすマヌルネコのドキュメンタリーを観た。パリ郊外の猫科だけの動物園で、マヌルネコを見たことがあるんだけど、野生に暮らす彼らとは、まったく別の動物に見えた。姿は同じだけど、生きる気迫がぜんぜん違う。
厳しい自然環境のなか、ひとりぼっちで狩りをして、鷹に襲われ、ひとりぼっちで死んでいくマヌルネコを見て泣いてしまったのは、毛深さがユピ坊に似ていたから、なんとなくユピ坊があんな風に寂しく死んでしまったら…と想像したからだ。
だけど、イエネコとして進化したユピ坊と野生のマヌルネコは、種族は同じでもまったく別のもので、そもそも人間の勝手な視点やセンチメンタルなど届かない世界に生きているのよなと思い直した。
そこから、うちの子たちは本当はどう思っているのだろうとか、この完全に人間によってオーガナイズされた生活は、果たして退屈じゃないんだろうかとかいろんなことを考えた。
前猫ピキのときは、家と外を自由に行き来できる生活スタイルを選んだ。それは東京でもパリでも、彼女が安全に外で遊べる環境がたまたま揃っていたからというのと、ピキ自身がそれを選んだからなんだけど、今はもう怖くてとてもできないだろう。
運良く事故にも遭わず、彼女は天寿をまっとうしたが、もしも家の中だけで飼っていたら、もっと長生き出来たんじゃないかと今でも時々思う。ただ、そうするのが自由を愛したピキにとって、幸せかどうかはわからないけれど。
猫、とひとくくりにするのではなく、猫であることは大前提で、うちの三猫それぞれの心持ちを、最大限に理解したくて私は想像する。人間の勝手なエゴ基準で、なにもかもわかったような気に決してならないように。
ユピ坊を見る限り、とてもモンゴルの大草原でやってはいけなさそうだし、狩りもめちゃくちゃで、ネズミ一匹捕らえられなさそうだから、今こうして赤ちゃんみたいに眠っている彼は、きっと幸せなんじゃないかと想像する。
#ユピ坊
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2020/9/7