猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 1月14日 01時26分

マレーシアの女性監督 ヤスミン・アフマドの『タレンタイム〜優しい歌』をついに観ることができました。

同じアジアでありながら、近くて遠い国というイメージしか持っていなかったマレーシアの、複雑で豊かな民俗・宗教のなかで織りなす、3つの家族と生まれたばかりの愛の物語。その邦題が語るように、サビへ来て、初めてAメロの歌詞の深さがわかる…そんな映画でした。ひさびさに嗚咽をこらえるのがやっとでした。派手な展開など見当たらないのに、ひとつひとつのシーンが、細胞に刻まれるようなみずみずしさ。

この人がもっと生きていてくれたなら…そう思わずにはいられなかったヤスミン・アフマドの遺作にして映画史に静かな感動の波紋を残し続けるであろう素晴らしい映画でした。

人が人を想いやるとはなんと切なく、美しいことなのか。きれいごとだけでは済まされない人生の中で、ただ生まれ、懸命に生き、死ぬことの尊さを受け取りました。
アフマド監督に心からの感謝を贈ります。ありがとう。

#猫沢映画館 #タレンタイム

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