猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 11月29日 19時24分

ボンズールは特集ページだけがウリではありません。フランス在住歴13年のライター・タナカアツコさんの人気子育て事情コラム『ラ・シゴーニュ-こうのとり』では、フランスで奮闘する日本人お母さんの日々のリアルなあれこれが綴られていて、とても面白い。今回は、自己主張が当たり前の国で、恥ずかしがり屋の娘さんがどう生きるか？について。日本では、学校教育において『人前でいつなんどきも、自分の意見をはっきり表明する。』ための指南が特にありませんけど、フランスではこれが何より大切なことになる。他民族、多文化、他宗教の国で、自らのアイデンティティーを守るため、恥ずかしがり屋さんなので、人前で話すのはちょっと…では許されない。そのあたりの事情が細かく描かれていて非常に興味深い内容になっています。

振り返ると私の場合、福島のど田舎育ちではありますけど、母が完全な個人主義教育の人だったので、隣の子に足並み揃えろなんてことは一度も言われたことがなかったなー。そのため、もちろんクラスでは常に浮きまくり。人並みにいじめにも遭いましたけど、そんなとき母に相談すれば『闘ってこい！』の一言だけだった。子供心に、何と闘えばいいんだろう？いじめる相手？それとも、いじめられている気持ちを抱えた自分か？と考え、後者だな…と思った私は、ひとりぼっちでも自分を立てる術を少し学んだのかもしれない。日本の場合、国民一人一人がフランス人みたいに、いつも深い思考をもって意見をはっきり述べられたらたまったもんじゃないっていう政治家による抑圧の思想で、なかなかこうした教育にはたどり着かない気がしていますが、本当は何より大切な教育なんじゃないのかな？ここぞというとき力を発揮すること、他言語を力強く学んで話すときも、人前で緊張せず100%力を出し切れるか？は、子供時代の教育にかかっている気がする…と、フランス語教室の先生もしている自分は、常日頃しみじみ思うわけなのです。

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