竹澤汀のインスタグラム(migiwaaaaaaaaaa) - 10月8日 22時52分

「切り裂きジャックと呼ばれる殺人鬼の男が乗客に紛れ込んでおります」というアナウンスで、船内は騒然となった。私たちの10人ほどの旅の仲間も動揺を隠しきれない。皆、古くからの友人や家族だった。
「逃げよう。」誰かがそういって私たちはうなずくと、間も無く出発するはずだった船から陸へ降り立ち、逃げはじめた。 「切り裂きジャックだ！」誰かが叫び、向こうの通りから、凄まじいスピードで赤いオープンカーがやってくる。やばい、と感じた瞬間にそれぞれ走り出していた。止まっていた車に4人で乗り込むと猛スピードで道路を滑走する。マリオカートみたいじゃないか。などと思っているうちに赤いオープンカーがこれまた猛スピードで近づいてくる。
まずい、と思った次の瞬間に、カーブを曲がりきれずにスピンし、ガードレール沿いに車体を擦り付けながら20メートル程進んだのち、何かの標識にぶつかって停車した。出していたスピードに比べるとずいぶん軽い事故で済んだ。

赤いオープンカーは少し後ろに止まった。長いハサミをどこからか出して両手に一つずつ携えていた。私は慌て、「やばいよ！逃げなきゃ！」とドアをあけ、走り出したが追いつかれた。乗り込んだ旅の仲間がいやに落ち着いて降りてきた。

切り裂きジャックのハサミが私に向かってくるのを幾度か避け、素手でその二本をなんとか止めて
「助けて…！」というと
旅の仲間の3人、母や親友や同僚が口元だけわらって、こちらをみている。
切り裂きジャックの顔をよくみると、よく知った知人であった。
心が絶望するその際に4人が口元だけわらったままこう言った。
「だって、しょうがないじゃない。」
一突きされ、死ぬ！と思ったところで、目が覚めた。夢だった。

あーーもう、ほんとにこわかったんだから。なんだよ、マリオカートって、なんだよ、最後、渡る世間のえなりくんかよ。こわいよ、まったく。

写真はなんでもよかったんです。美味しかった朝ごはんのパンケーキです。

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