猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 9月17日 00時34分

向田邦子という女性作家が好きなのは、彼女の視点が女性ならではの鋭さを持っているのと対照的に、文体がすっきりとした男文だから。そして、人間の矛盾に満ちた行いを勇気をもって抱きかかえた彼女の生き方も。それは、私自身の生き方ととても近いように感じる。

昨日、にゃんフラの生徒さんがわざわざ迎えに行ってくれた、菓匠・菊家の水ようかんは、生前向田さんが愛顧した伝説の和菓子。

しっかりとした風体を持ちながら、口に含めば最大限に餡を抱き込んだ濃厚な旨味が広がる。ほろりと色気のある口どけに、彼女の人柄を想わせる、共通したふくよかさを感じた。

まだまだだな…まだまだ向田さんのような磨き抜かれた女にはほど遠い。けれど、舌を通じて指南頂くような、いい女がなんであるかという示唆。素敵なお菓子を堪能しました。ともよさんに感謝。

#猫沢図書館

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