林信行のインスタグラム(nobihaya) - 5月21日 14時36分


額装された霧の美しさに心奪われる
いよいよ明日が最終日!

Research Project “Nature Study: MIST
| we+
〜 Sunday, 22 May, 2022
12:00-19:00
@ nomena gallery Asakusa

Ends tomorrow! The solo exhibition of contemporary design studio, we+ showcases their latest work, “Waft”, the framed mist and vast amount of research and study behind it.

 浅草にオープンした新進気鋭のギャラリー、nomena gallery asakusaでwe+の展示が行われている。we+はリサーチと実験に立脚した独自の制作・表現手法で、新たな視点と価値をかたちにしている。針のような鉄線で作られたイスや花瓶を作ったかと思えば、イッセイミヤケやエルメスのウィンドウも手掛けたり、商業施設の施工・解体を行う船場の環境意識高い若手従業員の声を汲み取ったSemba Ethical Design Thinkingのフレームワークを作り、廃棄建材などを有効活用したオフィスの設計を行うなどユニークな活動を続けている。
 そんなwe+が、nomenaでの個展のテーマに選んだのが「MIST(霧)」。we+が手掛ける作品の多くが、その根底では「自然」を意識していたことを思い出させてくれる。
 2019年、パナソニックが自己拡張(Augmentation)をテーマに、研究開発を行うための組織 「Aug Lab」を立ち上げた。we+はそのいくつかある共同研究パートナーの1つに選ばれた。パナソニックとのディスカッションの中で出てきたのが「自然の不確実性を活かす」そして「共感を促す」と言うテーマで、膨大なリサーチを経て霧の作品「Waft」が誕生する。霧のもとは水だが、その水に共感するといってもピンとこない人もいるだろう。しかし、we+との付き合いは思い出す作品がある。we+が、まだKappesと言う名前で活動していた時に作り、銀座の資生堂でも展示されたことがある「MOMENTum」と言う撥水性のテーブルの上を水玉が転がっていく作品がある。この作品を見ていると、まるで水玉が生き物のように感じられ、つい「あと少しでゴール(中央の穴)だ」などと応援したい気持ちになる。今回のWaftも眺めていると、その絶え間なく形を変え続ける霧に感情して体を左右に動かしたり体重移動している自分を感じる。
 展覧会では、このWaftを正方形サイズに直したスクエアと呼ばれている作品もあるが、ギャラリーに入ってまず飛び込んでくるのはこの作品にたどり着くまでの膨大な調査の痕跡だ。霧(きり)と靄(もや)と霞(かすみ)の定義の違いや文字の成り立ち。詩や文学作品に出てきた関連する言葉。霧ヶ峰などで行ったリサーチの記録映像。湯気などの似た自然現象を再現した痕跡。さらには今回のWaftに至る途中で制作されたさまざまな実験のプロセス。このプロセスそのものが「コンテンポラリーデザインスタジオ」を謳う「we+」がどういうクリエイティブ集団であるかの名刺のがわりになっている。
 極めてシンプルで美しいアウトプットの裏にある膨大なリサーチ。「真っ先に浮かぶ解決策は非常に複雑なものだが、多くの人はそこで止めてしまう。その後も取り組みを続け、問題と接し続け、タマネギの皮をもう数枚はがしていくと、しばしば非常にエレガントでシンプルな解決方法にたどり着くことがある。」と言うスティーブ・ジョブズの言葉を思い出す。
 なお、we+と言うと安藤北斗と林登志也の2人の名が真っ先に思い浮かぶが、今回はそこにデザイナー/エンジニアの関口愛理が加わった3人のプロジェクトとなっている。最近、we+に注目のアーティストなども加わっており、今後の活躍がますます楽しみになってきている。

Instagramの動画の扱いが変わったっぽく、動画が小さくてスミマセン😢

#weplus #nomenagalleryasakusa


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2022/5/21

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