林信行さんのインスタグラム写真 - (林信行Instagram)「国内で4年ぶりの個展。色彩の作家がうつろいや機微に溢れた自然光の下で描いた新作15点。  その光に色を見る Spectrum of Vivid Moments | 流麻二果 Manika Nagare @ POLA MUSEUM ANNEX - 29 May, 2022   Manika Nagare’s first solo exhibition in Japan in four years; fifteen new paintings are exhibited, including the new series called "Squares."     The series 'Traces of Color' is a series in which Nagare herself relives and depicts the works of past women artists who were denied the opportunity to create and exhibit their work in the male-dominated art world. In this series, Nagare re-expresses the works of past female artists using only colours.  In addition to the gallery exhibition, Nagare also worked on the display windows of the POLA shop facing Ginza street.  私は自然光のもとで絵を描く。  色を見つけるには、人工の強い光ではなく、柔らかく隅々まで照らしてくれる太陽の光が必要だからだ。  展覧会冒頭の流麻二果のことばだ。本展開催と同時に発売された彼女の作品集も同じ文章で始まっている。  銀座通りからの陽光差すギャラリーの入り口近くには、Saureと呼ばれる18点のシリーズ。同展開催の2週間前に門前仲町にオープンした食と照明を体感できるLIGHT & DISHES Lab.で初披露された新シリーズだ(*)。  同シリーズに続いて、キャンバスの向きや大きさを変えての大型のシリーズがいくつか続く。淡い色の混じり合い、そして「曖昧の眼」、「言外の意味」と言ったタイトルから光のうつろいのような機微を感じさせる。今日、我々が日々目にする人工の光で映し出されたデジタル文章表現のようには白黒のつかない機微だ。   ギャラリーの奥には「女性作家の色の跡」というシリーズ。男性優位の日本の美術史で、光の当たることが少なかった女性作家の人生を追体験したという。   アーティストとしての活動を始めた当初は、必ずしも色彩を追求していたわけではないという流。しかし、作品の色使いへの評価が重なるにつれ、自らの色使いのセンスによって、他のアーティストとの違いや自分自身の存在を示せるのかもしれないと思うようになったと作品集の巻末インタビューで語っている。  そんな流は、従来の絵画のようなパレットの上であらかじめ色を混ぜる方法ではなく、キャンバスの上に何層も薄い色を重ねて描くという方法で独自の色使いを表しているという。  色については、ただ表現するだけでなく、研究も重ねており「色彩を軸に絵画を考える上で避けては通れない印象派の作品を見直し」、「日本に入ってきた西洋の油絵の具の色彩がどのように反応されたのかを、画家であり色彩研究も行った和田三造の絵画と向き合うことで問うた」といい、和田が約100年前にアーカイブした日本の伝統色に捉われずに、日本の陽の光の下で色を浮かびあがらせる今の方法を確立している。   「女性作家の色の跡」は、そんな流が、男性優位の美術界で、制作や発表の機会が削がれてきた過去の女性作家の作品を流自身が追体験して描いたというシリーズ。元となる他の女流作家の絵画があった上で、流がその作品を色彩のみによって再表現したシリーズとなっている。  なお、ギャラリーの展示の他に銀座通りに面したPOLAのショップのウィンドウも流が制作している。  女性が活躍する時代。これまでの男性優位の社会では拾えず取りこぼしていた光のスペクトラムが拾われるようになり、本当の意味での「いろいろ」が受容され、社会がますます色と光に溢れていくのではないか。コロナ禍や今の男性優位のエゴが生み出した戦争は、その前の屈伸運動なのではないかと少し希望が持てた。  *LIGHT & DISHES Lab.は、流がひいきにしていた門前仲町の割烹「たにたや」の谷田 宏江が新たにオープンした新スペース。太陽光に近い色再現性の光の下で流の作品を鑑賞できる。  #ManikaNagare #流麻ニ果 #その光に色を見る #SPECTRUMofVividMoments」5月10日 13時37分 - nobihaya

林信行のインスタグラム(nobihaya) - 5月10日 13時37分


国内で4年ぶりの個展。色彩の作家がうつろいや機微に溢れた自然光の下で描いた新作15点。

その光に色を見る
Spectrum of Vivid Moments
| 流麻二果 Manika Nagare
@ POLA MUSEUM ANNEX
- 29 May, 2022

Manika Nagare’s first solo exhibition in Japan in four years; fifteen new paintings are exhibited, including the new series called "Squares."

 The series 'Traces of Color' is a series in which Nagare herself relives and depicts the works of past women artists who were denied the opportunity to create and exhibit their work in the male-dominated art world. In this series, Nagare re-expresses the works of past female artists using only colours.

In addition to the gallery exhibition, Nagare also worked on the display windows of the POLA shop facing Ginza street.

私は自然光のもとで絵を描く。

色を見つけるには、人工の強い光ではなく、柔らかく隅々まで照らしてくれる太陽の光が必要だからだ。

展覧会冒頭の流麻二果のことばだ。本展開催と同時に発売された彼女の作品集も同じ文章で始まっている。
 銀座通りからの陽光差すギャラリーの入り口近くには、Saureと呼ばれる18点のシリーズ。同展開催の2週間前に門前仲町にオープンした食と照明を体感できるLIGHT & DISHES Lab.で初披露された新シリーズだ(*)。
 同シリーズに続いて、キャンバスの向きや大きさを変えての大型のシリーズがいくつか続く。淡い色の混じり合い、そして「曖昧の眼」、「言外の意味」と言ったタイトルから光のうつろいのような機微を感じさせる。今日、我々が日々目にする人工の光で映し出されたデジタル文章表現のようには白黒のつかない機微だ。

 ギャラリーの奥には「女性作家の色の跡」というシリーズ。男性優位の日本の美術史で、光の当たることが少なかった女性作家の人生を追体験したという。

 アーティストとしての活動を始めた当初は、必ずしも色彩を追求していたわけではないという流。しかし、作品の色使いへの評価が重なるにつれ、自らの色使いのセンスによって、他のアーティストとの違いや自分自身の存在を示せるのかもしれないと思うようになったと作品集の巻末インタビューで語っている。
 そんな流は、従来の絵画のようなパレットの上であらかじめ色を混ぜる方法ではなく、キャンバスの上に何層も薄い色を重ねて描くという方法で独自の色使いを表しているという。
 色については、ただ表現するだけでなく、研究も重ねており「色彩を軸に絵画を考える上で避けては通れない印象派の作品を見直し」、「日本に入ってきた西洋の油絵の具の色彩がどのように反応されたのかを、画家であり色彩研究も行った和田三造の絵画と向き合うことで問うた」といい、和田が約100年前にアーカイブした日本の伝統色に捉われずに、日本の陽の光の下で色を浮かびあがらせる今の方法を確立している。

 「女性作家の色の跡」は、そんな流が、男性優位の美術界で、制作や発表の機会が削がれてきた過去の女性作家の作品を流自身が追体験して描いたというシリーズ。元となる他の女流作家の絵画があった上で、流がその作品を色彩のみによって再表現したシリーズとなっている。

なお、ギャラリーの展示の他に銀座通りに面したPOLAのショップのウィンドウも流が制作している。

女性が活躍する時代。これまでの男性優位の社会では拾えず取りこぼしていた光のスペクトラムが拾われるようになり、本当の意味での「いろいろ」が受容され、社会がますます色と光に溢れていくのではないか。コロナ禍や今の男性優位のエゴが生み出した戦争は、その前の屈伸運動なのではないかと少し希望が持てた。

*LIGHT & DISHES Lab.は、流がひいきにしていた門前仲町の割烹「たにたや」の谷田 宏江が新たにオープンした新スペース。太陽光に近い色再現性の光の下で流の作品を鑑賞できる。

#ManikaNagare #流麻ニ果
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2022/5/10

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