植田夢月さんのインスタグラム写真 - (植田夢月Instagram)「・忍者岩について、色んな人が言う色んな事を、ただただ眺めて、色んな事を自分でも考えたけど、今更になって、悲しい寂しさに襲われている。遠い昔に仲の良かった友人が亡くなったかのようだ。・『忍者返し』は、私のクライミングの原点のような課題だ。初めてトライした日は一手目すら止められなかった。蒸し暑い真夏も、凍えるような寒さの冬も、電車でひたすら通った。春のとある日に初めてスローパーからガストンカチへの飛ばしを成功させて、そのトライで上まで登れてしまった。マントルを返して涙が出たボルダー課題は、後にも先にもこれだけだ。クライミングすることの喜びをこの課題に教えてもらった。・・自分と同じような感情を忍者岩で経験した人はたくさんいるのだろう。今、昔の私みたいに、ひたすら忍者岩に通いつめていた人もたくさんいたのだろう。もう、御岳に行っても『忍者返し』には再会できないのだと思うと、恐ろしいほどの喪失感だ。皆、同じ気持ちだろうか。・・今現在、客観的な証拠に乏しく、壊された原因・背景がよく分からない以上、壊されたことに対して憤慨するという気分にはなれない。ただただ、じんわりと寂しさを噛みしめるだけだ。もう、もう、こんなことが起こりませんように。・・写真は2011年春に撮影したもの。忍者返しを再登する夫。」12月31日 11時38分