寒い朝は、コーヒーをミルクで割ったカフェ・クレームがサイコーなんですが、愛用のカフェオレ・ボウルを眺めていてふと思った。これ、本当にクレイユ・エ・モントローなの? このヒトに出逢ったのはかれこれ10年前、パリのバスチーユで毎年開かれているプロ向けの骨董市でした。このボウルを手に取った私に、店のムッシュが『マダム、こりゃあ博物館級の代物だよ。なんてったってクレイユ・エ・モントローの1890年代、しかもなかなかお目にかかれない状態のいいものだ。』と言った。当時、フランスの陶器や窯の知識ゼロだった私は、『本当に〜?』と大いに訝しがったものの、美しい絵付けと古い地肌に一目惚れして、その頃の私としては清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったのでした。 クレイユ・エ・モントローとは、パリと同じイル・ドゥ・フランス地域圏にあるセーヌ・エ・マルヌの小さなコミューン、クレイユで1797年に開かれた陶器窯の名前。当時、まだ薄く繊細な陶器を作るテクニックが確立していなかったフランスで、貴族やブルジョワへ向けて作られた繊細な陶器の初期窯と言われている。そもそもクレイユで最初の陶器窯を開き、その礎を築いたのはジャン・ロニョン。それが1720〜40年頃と言われている…っていうのは、調べればわかったんだけど、問題は高台のまんなかに押されたタンポンが、ホンモノかどうかってところ。長年もモヤモヤを晴らすべく、調べまくったら…ありましたよ❣️私のボウルは《ラブラドール》という名前でシリーズ化されて作られていたもののひとつだということがわかりました。しかも、あのムッシュが言っていた製作年代ともピタリと当てはまる。ごめんムッシュ…ずっとどこかで騙されてるんじゃないかって思ってました? 本物とわかってちょっとドキドキしていますが、これからも変わらず使います。陶器は使うために作られるものだから。しかし100年以上も前に、どんなお嬢さんがこれを使っていたんでしょうね。まさかこのボウルも100年後に日本へやってくるとは夢にも思わなかっただろうなぁ。いつかフランス中の窯元を巡り歩いて、歴史を紐解いた、目にも美しいフランス陶器の本が作りたい? #猫パリ #フランス陶器

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猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 1月23日 11時16分


寒い朝は、コーヒーをミルクで割ったカフェ・クレームがサイコーなんですが、愛用のカフェオレ・ボウルを眺めていてふと思った。これ、本当にクレイユ・エ・モントローなの?
このヒトに出逢ったのはかれこれ10年前、パリのバスチーユで毎年開かれているプロ向けの骨董市でした。このボウルを手に取った私に、店のムッシュが『マダム、こりゃあ博物館級の代物だよ。なんてったってクレイユ・エ・モントローの1890年代、しかもなかなかお目にかかれない状態のいいものだ。』と言った。当時、フランスの陶器や窯の知識ゼロだった私は、『本当に〜?』と大いに訝しがったものの、美しい絵付けと古い地肌に一目惚れして、その頃の私としては清水の舞台から飛び降りる気持ちで買ったのでした。
クレイユ・エ・モントローとは、パリと同じイル・ドゥ・フランス地域圏にあるセーヌ・エ・マルヌの小さなコミューン、クレイユで1797年に開かれた陶器窯の名前。当時、まだ薄く繊細な陶器を作るテクニックが確立していなかったフランスで、貴族やブルジョワへ向けて作られた繊細な陶器の初期窯と言われている。そもそもクレイユで最初の陶器窯を開き、その礎を築いたのはジャン・ロニョン。それが1720〜40年頃と言われている…っていうのは、調べればわかったんだけど、問題は高台のまんなかに押されたタンポンが、ホンモノかどうかってところ。長年もモヤモヤを晴らすべく、調べまくったら…ありましたよ❣️私のボウルは《ラブラドール》という名前でシリーズ化されて作られていたもののひとつだということがわかりました。しかも、あのムッシュが言っていた製作年代ともピタリと当てはまる。ごめんムッシュ…ずっとどこかで騙されてるんじゃないかって思ってました? 本物とわかってちょっとドキドキしていますが、これからも変わらず使います。陶器は使うために作られるものだから。しかし100年以上も前に、どんなお嬢さんがこれを使っていたんでしょうね。まさかこのボウルも100年後に日本へやってくるとは夢にも思わなかっただろうなぁ。いつかフランス中の窯元を巡り歩いて、歴史を紐解いた、目にも美しいフランス陶器の本が作りたい?

#猫パリ #フランス陶器


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2018/1/23

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