猫沢エミのインスタグラム(necozawaemi) - 12月31日 19時24分

今年の映画見納めは『ゴッホ 最期の手紙』でした。全編をゴッホ調の62,450枚の油絵で描き、それを動かすという途方もない映像美にも度肝を抜かれたし、なにより謎に包まれていた彼の死の真相が明らかになって、母とふたりして号泣でしたわ?ゴッホが逝ったのは、パリからほど近いフランスの田舎町オーヴェール・スューロワーズ。この時代の狭い田舎町でまことしやかに語られていた彼の死にまつわるあれこれと、ゴッホ自身のキャラクターは、だいぶねじ曲げられたまま近年まで語り継がれてきたのだということがよくわかった。歴史研究で明らかにされたゴッホの真実の姿を知ることで、彼自身と絵の真意がまったく違ったものに見えましたよ！私個人の感想は、たしかに天才ではあったけれども、そこまで狂った人ではなく、しかも思いやり深くて、不器用だけれども、とても優しい人だったんではないかと。ゴッホの絵画世界をまるごと写し取った壮大な映像世界から見えてくるその視点は、実写では叶わなかったであろう素晴らしいものでした。生前報われなかった彼の魂が安らぐことを祈りながら映画館を後にしたのでした。

#猫沢映画館

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