東紗友美のインスタグラム(higashisayumi) - 10月19日 23時37分
【2017.11.3公開ノクターナルアニマルズ】
この映画で最もうつくしいものは、とある死体だった。
その美しさの衝撃。
言葉にできない。
それはもし例えるならば、竹やぶの中で翁がひときわ光り輝く竹を見つけてその中からかぐや姫を見つけたあのシーンのような。発光するかのような美しさがあった。
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ただ、そんな自分を責めた。
死体を、
死体を、
美しいと言って良いのか。
その善悪が自分の中で揺さぶられた。
何かが試されている気がした。
倫理観を揺さぶられているみたいだ。
ノクターナルアニマル。その意味は、夜の獣。
私の中にも獣が、眠っているのだろうか。
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さて、この映画はなぜ、死体すらも美しい映画なのか?
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それは、この映画がファッションデザイナーのトムフォード監督作品であるからだというところが大きい。
トムフォードと言えば007のあのかっこよすぎるスーツを扱っている世界的なブランドですね。『007 慰めの報酬』以降、ジェームズ・ボンドが着るスーツを衣装提供しています。
センスあふれるトムフォードだからこそ、画面上のすべてのものがスタイリッシュで徹底的にぬかりない。
男性同士の恋愛を描いた#シングルマン から7年ぶりの新作を送り出したトムフォード。
それは、悪意と執着の物語だったとおもう。
それなのに、ものすごくスタイリッシュな作品になってます。
美術館や展覧会をこっそりのぞいたような感覚に近いものを感じた。
インテリアや、飾ってある見たこともないような置物(53億円の置物とかもあるらしい...!)やファッションや何もかもがすっごくかっこいいです。
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そして残念ながら私は美術に関するセンスがあるわけじゃないですが、ナイスなものを見ても何も感じなかったらどうしよう!?という不安は吹き飛びました。
冒頭の数分のある方映像で、感覚がビンカンに研ぎ澄まされます。
この冒頭に流れる映像は衝撃。映画の中により入り込むための効果絶大。
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そしてそのシーンは嫌なものなのか、
受け入れられるものなのか、
むしろ本当は好きなものなのか。
いまもまだ判断ができないのです。
とりあえずもう一度観たくなる麻薬みたいなシーンだった。
同じ気持ちになる人がきっといるような気がします。
このゾワゾワを、感じて欲しい。
たまらない空気感と余韻に、溺れそうになりました。
#トムフォード #ファッションデザイナー #映画 #ノクターナルアニマルズ
@nocturnalanimals
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2017/10/19