職人.comさんのインスタグラム写真 - (職人.comInstagram)「【澁澤倉庫】小樽ショールームの目の前には小樽運河が流れており、その小樽運河沿いに立ち並ぶ石造りの倉庫群は小樽の観光スポットとして有名です。小樽市内に数多くある倉庫は、明治政府が札幌を北海道開拓の拠点としたので、札幌へ物資を供給するための港を小樽に整備し、その港へ運ばれてくる物資を保管する役割を担う物流の拠点として海の近くを中心に数多く建てられました。大正時代に小樽運河が整備されると、荷物を効率よく運搬するため運河に沿って倉庫が建てられ、現在もどっしりとその姿を残しています。数ある倉庫の中で、ショールームの窓から運河を眺めたときに目の前に見えるのが、ベージュ色の壁に緑色の屋根、赤いマークが描かれた倉庫です。倉庫の扉には「澁澤倉庫」と書かれています。この澁澤倉庫は、2024年度から発行される新一万円札の肖像になる人物で、NHK大河ドラマでも題材とされた、「近代日本資本主義の父」といわれる渋沢栄一（旧字体・澁澤榮一）を営業主として明治30年に創業された「澁澤倉庫部」（明治42年に「澁澤倉庫株式会社」となる）が保有していた倉庫です。そこで、小樽とどのようなかかわりがあるのかを調べてみました。渋沢栄一は、天保11年（1840年）に現在の埼玉県深谷市にあたる武蔵国榛沢郡血洗島村に生まれ、畑作や養蚕業、藍染の染料となる藍玉の製造・販売を主な家業とする農家で育ちました。父親と共に藍玉売りに出ていたため、生活の中で自然と商いの方法を身につけたとされています。その後、江戸に出て尊王攘夷思想のもとに倒幕を企てる志士として活動していましたが、ひょんな縁から一転し、のちに江戸幕府第15代将軍となる一橋慶喜に仕える武士となりました。そして、フランスで行われたパリ万博の視察に随行してヨーロッパ各国の視察も行い、ヨーロッパの先進的な産業や社会制度などに触れて、明治維新後の新政府では大蔵省の官僚となります。官僚を退官したあとは実業家として日本の経済の発展に貢献し、今も多くが業界を牽引する立場である約500社の大企業と、約600もの非営利団体の設立に関与しました。と、簡潔にまとめるのが大変なほどの経歴を持っています。渋沢栄一が大蔵省の官僚を退官してから民間の経済人として携わった企業や事業は、銀行・通信・製紙・保険など多岐にわたります。その中で、銀行業を行うにあたって担保品を保管する必要があり、東京・深川にある自身の邸宅の敷地にある蔵を近隣の商人に貸し出す蔵貸業を行っていましたが、これを発展させ倉庫業として創業したのが澁澤倉庫部であり、渋沢栄一が出資をし、経営は息子である篤二に任せるという形で運営されました。同社は、大正4年、地方銀行から小樽に近代的倉庫会社を設置してほしいとお願いされ、小樽出張所を開設しました。その際使用された建物が、北運河沿いに建つ「旧澁澤倉庫」で、小樽市指定歴史的建造物に指定されている倉庫です。この倉庫は、明治25年ごろ、ニシン漁を生業としていた遠藤又兵衛が建てたもので、それを入手して小樽出張所として使用していたようで、増築の末に3棟の三角屋根の倉庫が一体となった現在の形になりました。現在この倉庫は、カフェやライブなどのホールスペースとして使用されています。目の前の運河には観光用のクルーズ船などが停泊していて、観光客などの人通りは多くなく静かな佇まいですが、澁澤倉庫として活躍していたころは、運河を行き交う船、荷物を積み下ろしする人々、倉庫で働く人々で活気があふれていたのだろうと思われます。北運河にある旧澁澤倉庫には「澁澤倉庫」や社章の表記はありませんが、小樽ショールームの目の前に見える澁澤倉庫のように澁澤倉庫の表記がされている建物はほかにも運河近辺に点在しています。秋風が心地よく、出かけるのには絶好の季節になりました。小樽散策の際には、ぜひ注目してみてください。小樽ショールーム https://www.shokunin.com/jp/showroom/otaru.html 参考資料 https://www.shibusawa.co.jp/company/history/ https://www.city.otaru.lg.jp/docs/2020101500481/ https://otaru.jp/blog/2743 https://www.touken-world.jp/shibusawaeiichi/ @shokunincom #職人ドットコム #職人ドットコム小樽ショールーム #小樽運河 #小樽暮らし #小樽観光 #小樽よいとこ #小樽観光スポット #小樽市指定歴史的建造物 #小樽 #小樽運河倉庫 #小樽運河定点観測 #小樽運河プラザ #小樽運河公園 #小樽運河散策 #小樽運河沿い #小樽運河通り #小樽観光地 #小樽旅行 #小樽よいとこシェア #小樽イベント #小樽食べ歩き #小樽港 #小樽芸術村 #小樽堺町通り商店街 #小樽散歩 #小樽散策 #小樽さんぽ #渋沢栄一 #澁澤倉庫 #澁澤榮一」10月21日 11時51分