清浦夏実のインスタグラム(kiyo_723) - 2月28日 14時03分

2/22厳冬期・東天狗岳。
今季初の雪山。文句なしの晴天。風も強くなく、絶好の登山日和だ。
今回は渋ノ湯登山口から入山。気温はマイナス7度ほど。ザクザク、ギュッギュ、とアイゼンが雪を刺す。人気の山だからか、よく人が通っていて道のコンディションも悪くない。

コースタイム通りに黒百合ヒュッテに到着。トイレも施設もとても綺麗で、人気な理由がよく分かる。ここで少し早い昼食を頂く。名物のビーフシチューは、ゴロッとした具材と深い味わい。テラス席でこれから登る雪山を眺めながら頂き、贅沢な時間を過ごした。

必要のない道具は黒百合ヒュッテにデポ。ハードシェルやバラクラバを装着し、身軽なフル装備で稜線に出た。木々には氷が下がり、ステンドグラスのようだった。雪の白と、空の深い青しか視野に入らない。凍った雪がキラキラと光り、サングラス越しでも照り返しが強かった。

森林限界を超え、急斜面に差し掛かったあたりで少し怖くなった。滑落すれば止まれないだろう。ピッケルを刺しながら慎重に登っていく。アドレナリンが出ているからか、靴擦れを起こしていたが痛くないし、こんなところで止まりたくない。しかし帰りは大丈夫だろうか。進みたい気持ちと、戻った方がいいのか、判断が難しかった。結局のところ、怖いと思った箇所を超えたら特に不安のない道となり、そこからはぐんぐんと進み、無事登頂出来た。

パノラマの雪山の景色、空には雲ひとつなく、宇宙に近い色をしていた。大袈裟に聞こえるかもしれないが、こんな景色を見るために生まれてきたのかもしれない。そう思うくらい美しさに感動した。

西天狗岳にも行きたかったが、恐怖心を省みて、今回は見送り下山することにした。下りはコースタイムの2倍のペースで下山し、何の問題もなかった。経験や、自力が分からない時、時間に余裕を持ちながら慎重に行動して悪いことはないように思う。黒百合ヒュッテには麦草峠方面から入山し、テント泊をしにまた来たい。

温泉で緊張と筋肉をほぐし、馬刺しとそばを食べて帰路に着いた。実に楽しい1日だった。

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