中島芽生のインスタグラム(mei_nakajima) - 2月6日 15時37分


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その本は何度も閉じたくなる衝動にかられ、
そして気付けば一気に読み終わっていました。

第二次世界大戦の独ソ戦を描いた逢坂冬馬さんの小説
「同志少女よ、敵を撃て」
ロシアの小さな村でごく普通に生活をしていた少女セラフィマ。
しかし戦況の悪化とともに村を焼かれ、
わずかな訓練のみで戦場に駆り出され
狙撃兵として戦う様子が克明に描かれています。

当時実在したという女性狙撃兵。
銃を構えそして打ち抜くまでの思考や
狙撃した後の心の動きがあまりに鮮明で、
それがまるで「自分の経験」のように感じられるほど。

時折挟まれる、実際に残された兵士の言葉や市民の証言など
様々な立場からの本物の声が
フィクションに説得力を持たせます。
と同時にそれらは、この残酷な物語が決してただの作り話でないという現実を突き付け、
読み進めていくうちに、どうしようもなく途方に暮れて
戦場で立ち尽くしてしまう感覚を覚えました。

「同志少女よ敵を撃て」
少女は、何のために、誰のために、何と戦うのか。
どうか目を逸らさずに読んで頂きたい一冊です。

そして、ぜひ合わせておすすめしたいのが、
こうの史代さんの「この世界の片隅に」です。

同じく第二次世界大戦を描いた作品で、
おっとりとした主人公のすずが
戦争という大きな渦の中でどのように生きたかが
繊細かつユーモアたっぷりに描かれています。
戦争の日々の中にも、工夫や知恵、そして笑いや温もりがあり、
人々の当たり前の生活があった。
その当たり前が愛しくなるような作品です。

この2つは同じ時代の同年代の少女の日常が描かれていて、
どちらもフィクションでありながら、
どちらもリアルな戦争の日常を感じられます。

セラフィマとすず。国も違えば、立場も違う。
けれど、戦争の中でどう日常を失い、
少女たちはどう「変わらざるを得なくなり」、
どう生き抜いていったのか。
違った視点から見てみると新しい気付きが
あるように思います。

一方、現実世界に目を向けると、
先日、ウクライナのニュースの中で
市民が銃の訓練を受けている様子がありました。
女性や子供も参加して、おもちゃとも呼べない
銃の形をした木の板を構える姿も。
映像を見ていると決して戦争は
過去の出来事ではないと改めて感じます。
平和の祭典オリンピックが行われている今だからこそ、
オススメしたい2冊をご紹介しました。

#同志少女よ敵を撃て
#この世界の片隅に
#今日のシューイチもありがとうございました
#映りませんでしたがちゃんとスタジオにおりましたよ
#中島芽生


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2022/2/6

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