日登美のインスタグラム(hitomihigashi_b) - 12月30日 11時56分


聴こえてくるもの

今年は一年ぶりに
教会でクリスマスをお祝いした。
すごく広い教会にいつもなら人がひしめき合うのに
今年はこれでもかって程のソーシャルディスタンスを
確保しての開催で、中に入れた私達は
ラッキーだったと思う。

がらがらの席について会が始まった。
今年はコーラス隊はなく、教会のオルガン演奏と
女性一人が歌を歌ってくれた。
いつもならコーラスと一緒に、参加者もみんなで聖歌を歌う。
キリスト教ではない私でさえ、
いくつかの歌は毎年通うようになり覚えてしまった。
やっと息子も歌える年になったのに
今年は一緒に歌ってはいけないのだった。

歌の場面になるとみんなで
歌手の声に耳を傾けた。
広い教会に響き渡る声は
私達の心を通り抜けるみたいに透明で
わんわんとみんなの歌声が響く
例年とは対照的だった。

誰もが歌手の歌を聴きながら
自分の内側で歌を歌っている、そんな気配がした。
会場に響き渡る透明な歌声が、現実的でなく
聞こえないはずの私達の歌声の方が、リアルだった。
体に触れる聖歌はするりと
体を通り抜け
体の内側で流れる聖歌に
呼吸と熱が宿っていた。

思わず口づさんでしまう参加者もいた
歌うことは禁じられていたけれど
溢れてしまった、みたいな感じだった。

この時初めてコロナの影響で
学校で歌を歌えない時期に
先生方が子供達を危惧していた
ことの意味がよくわかった 

響き合うことを通して私達が聴いているもの
私達が触れているものは
私達自身なんだろう。
けれど私達だけでは響き合うことはできなくて
誰ががいるからこそその音と音が触れ合って
新しい音が生まれて響きが生まれてくる。
そうして形を変えながら
触れ合いながら
私達は世界の違いを知る。

音は命の中にあり
響きは世界をつくる。
歌う事がもたらすものは
その架け橋なんじゃないかな

触れ合うことの許されない事が増えている今
響き合うことの難しさは増している。

音と音が出会えないのなら
世界は、響きはどうなって行くんだろう。
命はどうなって行くんだろう。

けれど思わず口づさんでしまう
ように、生きている限り、生きようとする限り
おそらく私達は歌うんだろう。
けれど本当にあらゆるところで、歌えなくなるような
内側の呼吸や熱を感じられなく
なる様な世界に向かって
行かないで欲しいと願ってやまない。

声無き声を聴こう
小さな声に耳を澄ませよう

社会の中でも
そんな標語はよく耳にする

私達が本当に聴いているのは
一体何なのか
歌うことが許されない今だからこそ、わかるように思う。

私達が聴かねばならないのは
一体何なのか
今だからこそ、耳を澄ませてゆきたい。

私達の命はあらゆるものに支えられている。
見えるもの
見えないもの
世界中が顕微鏡を覗いて、
ウィルス探しに必死になる中で
救われる命の部分と
失われていく命の部分がある。

本当の健康って何だろう。
暮らしがあらゆる変化を強いられている今こそ
それを見直すチャンスなんじゃないかな。


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2021/12/30

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