古市憲寿のインスタグラム(poe1985) - 3月13日 21時11分
最近読んだ本の中で、一番多く「へえ」と思い、一番多く線を引いてしまったかも知れない。声優の林原めぐみさんの新刊『ぜんぶキャラから教わった』。
たとえば、映画も公開中の『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ。演じるにあたって、庵野秀明監督からは「感情がないわけではなく、感情を知らない」と指示されたという。
そんな難題に林原さんは、哲学者のように「感情」というものが何なのかを考える。そしてたどり着いたこたえ。読んだ人は思わず、自分が話す時に、どれくらい過剰な「感情」を乗せてしまっているのかを省みたくなると思う。
他にも、灰原哀や早乙女らんまのエピソードなど、読みどころはたくさん。ファンの人には常識だったのかも知れないけど、レベッカと「グアム」の関係は知らなかった。
声優という仕事は、もしかしたら世界で一番、多くの人生を生きることなのかも知れない。
特に林原さんは、数え切れないほどの「誰か」になってきた。だから、何かの事件に遭遇した時も、その「誰か」の分だけ、複数の視点で物事を見ることができる。俯瞰とは少し違う。多分、自分を上下左右にずらしたり、小さくしたり、大きくしたり、という感覚なのかな。
この本を読んだ全ての関係者は、次に林原めぐみに会うのが怖くなると思う。なぜか表紙がやたらファンシーなのだけど、筋の通ったきれいな本です。あと中にさらっと出てくる漫画家やアニメーターの書き下ろしがすごすぎる。
#林原めぐみ #ぜんぶキャラから教わった #今を生き抜く力 #熟読してすでにぼろぼろ
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2021/3/13