The Fashion Postのインスタグラム(tfpjp) - 7月3日 18時24分
#portraits nakako hayashi
『編集者・林央子 「ファッションを考えてみたかったら、ファッションという世界の外に立つこと」』
“ 日本のファッションにまつわる報道は長く、着る側を疎外することで成立してきました ”
PUGMENT は、私たちの生きる環境としての写真、写真という環境にとても意識的な作家で、さまざまな写真家とコラボレーションすることも、活動の一部をなしていると思います。ホンマさんと PUGMENT は過去にも何度か撮影の機会があったようですが、コラボレーションとして両者がじっくり取り組んだのは、この展覧会のための新作が初めてでした。
図録にも「対話」を本展のキーワードの一つにあげました。展覧会という場をきっかけにしてつくり手同士が向き合い、新作が誕生するということは同時代を生きる者同士の醍醐味だと思います。
制作の現場として、多くのファッション写真は写真家を中心としたヒエラルキーの場のなかでつくられます。ホンマさんのとるファッション写真は、写真家のパワーゲームとしてのファッション写真から、写真を開放しました。すっと被写体が目の前に立っているような感覚こそ、ファッション写真の脱構築だと思います。
この展覧会に登場するのは「ファッション」というフィールドに対する批評的なスタンスがある作家たちです。それも、なにかあたらしい動きが生まれることを誘発するような、生産的な批評という意味で。ファッションというフィールド=畑は、耕しようによっては本当に豊かな実りを生める場だと思っています。PUGMENT も、そのことを信じて疑わない強さが見えます。また、ファッションブランドと標榜するつくり手としては、「日本における、日本人のストリートファッションについて考える」ことに、真正面から取り組んでいる活動を、心底尊敬しています。
というのも、これまで、メディアや服のつくり手のなかのあまりにも多くの人々が、日本人と西洋の服というミスマッチ感覚について、見て見ないふりをしてきました。あるいは、この業界を動かす立場にいる人たちのほとんどは、日本のストリートでおこっていることと、ファッションの真髄は別物だという考え方だったのではないでしょうか。
一方でこのことは、服を販売したり購入したりする人々にとっては、いつの時代も切実な問題だったと思います。日本のファッションにまつわる報道は長く、着る側を疎外することで成立してきました。PUGMENT は活動当初から、勇気をもってこの問題への疑問を提示してきました。
interview & text: miwa goroku
1-2 #PUGMENT × #ホンマタカシ #TakashiHomma
2-3 PUGMENT
Photography: Mitsuhiro Koyama
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2020/7/3