尾上菊之助さんのインスタグラム写真 - (尾上菊之助Instagram)「. 前回からの続きです。（Bプロ「鮓屋」）小金吾の首を維盛の身替りに差し出す計画が失敗した弥左衛門は、恩のある維盛の首を差し出した息子に憤り、権太を刺してしまいました。しかし、権太が梶原に差し出した首は、実は弥左衛門が隠していた小金吾の首だったのです。そして、縄を掛けて梶原に引き渡した若葉の内侍と六代君はなんと権太の女房の小せんと倅の善太郎でした。思い掛けなく維盛の境遇と父親の苦境を知った権太は、実は維盛一家に逃亡の費用を渡す目的で、金が入っているはずの鮓桶を持ち出したつもりでしたが、取り違えていたため、入っていたのは小金吾の首だったのです。その首を見て全てを悟った権太は、小金吾の首を維盛のものに仕立てて、可愛い妻子を犠牲にし、せめてもの親孝行をしようと動いたのでした。家来の小金吾が自分の身替りになったことに涙する維盛は、平家一門の恨みを晴らすため、権太に渡された頼朝の陣羽織を引き裂きます。するとその中から袈裟衣と念珠が出てきたのです。それは、全てを見通していた頼朝がかつて重盛に命を救われた恩に報いるため、維盛に出家を勧めて命を救うという暗示だったのです。維盛は出家のため高野山に向かい、権太は両親と妹のお里に見守られながら息を引き取るのでした。五代目菊五郎が洗い上げた権太は舞台の手順がよく考えられていて演じていても面白い芝居だなと感じています。権太はこの度初役で挑戦させていただき、父（菊五郎）に習いました。ずっと父の権太を観ていて自分もいつか演じたいと目標にしてたので、挑戦できたことに喜びを感じるとともに大変難しい芝居だと実感しました。終わり写真：#岡本隆史 #歌舞伎　#国立劇場　#義経千本桜　#鮓屋　#尾上菊之助」4月9日 17時50分