尾上菊之助さんのインスタグラム写真 - (尾上菊之助Instagram)「. YouTubeの国立劇場オフィシャルチャンネルで３月に上演予定でした歌舞伎公演「通し狂言　義経千本桜」の配信が4月30日まで行われています。こちらでは、芝居の内容をかいつまんでお伝えしておりますので、動画と合わせてご覧ください。 ⑦ 「道行初音旅（みちゆきはつねのたび）」（通称・吉野山）（Cプロ序幕）九州へ落ち延びようとしていた義経ですが、乗っていた船が嵐にあい、住吉浦（大阪・住吉大社付近の海岸）に打ち上げられました。そのため大和国（現在の奈良県）の吉野に身を隠しています。舞台には吉野山の満開の桜かひろがります。伏見稲荷で義経と別れた静御前（Aプロ序幕「鳥居前」）は都へ戻っていましたが、義経が吉野にいるという噂を聞き吉野山中へ供の佐藤忠信とともに急いで向かっています。道中何度か忠信とはぐれても、義経の形見の初音の鼓を打つと不思議と忠信が姿を現したのです。忠信は人とは思えない軽い足取りで静御前を追いかけてきました。お雛様を真似て並ぶなど楽しい踊りが続いた後、忠信が義経から賜った鎧の上に静御前が鼓を乗せて義経に見立て二人は義経に思いを馳せます。忠信は源平合戦で義経の身替りになり矢に当たって亡くなった兄の継信を偲び、合戦の様子を物語ります。この場面の浄瑠璃の清元節と竹本の義太夫節との掛合（かけあい）による伴奏が見所のひとつです。静御前を捕らえようと逸見藤太（はやみのとうだ）が追ってきますが、忠信に簡単にやられてしまいます。実はこの忠信は人間ではなく狐が化けていたのです。逸見藤太が狐の通力に化かされる面白い演出にもご注目ください。歌舞伎の「道行」は他の幕と違い、舞踊（日本舞踊）というジャンルに位置付けられます。この「道行初音旅」は曲も楽しく、私も好きな踊りの一つです。この「義経千本桜」のような通し狂言（ひとつの長いお話を、通常は一場面だけ演じられることが多いですが、お話全ての場面もしくはそれに近い多くの場面を通して演じること、またその作品のことを言います）では、舞踊の場面が入ることもあります。登場人物が旅をする道中の様子を曲に乗って踊りで表現します。長いお話の間、芝居の場面とは雰囲気も変わりお客様の気分転換にもなるのではないでしょうか。写真　#岡本隆史 #歌舞伎　#国立劇場　#義経千本桜　#吉野山　#道行初音旅　#尾上菊之助　#菊之助」4月10日 13時46分