村上隆さんのインスタグラム写真 - (村上隆Instagram)「『すべての雑貨』 という本を、「工芸青花」 @kogei_seika  と「うつわノート」 @utsuwanote  で紹介されていたので、読むことにした。 中央線沿線の西荻窪という駅の界隈で「FALL」という名の雑貨屋さんをやってる三品輝起(みしなてるおき)さんの書いたエッセイ集だ。 「工芸青花」菅野さん、「うつわノート」松本さん、共に文中の文脈内の「雑貨を取り巻く環境」「雑貨と美」のあたりに反応しているのだが、それは それ。僕はそこには触れません。 むしろ読了感に過去類似したものを発見し、いろいろ脳内で溜飲が下がっている。  その読了感の類似とは、初期の村上春樹の短編に似ている、と思ったのだ。  若者から中年期に差し掛かった情報をたくさん持つ主人公、と言うかこの本の場合、著者=文化人が、自分の身の回りの豊かさと儚さを憂うる感じが、村上春樹デヴュー当時的設定な主人公像に被る。  今時の文化人は、アマゾンやネット通販が生活に入り込んできた今の心の在り処のバランスを語り、その中で自分の家族の事を懐古し、そして今の自分の憂鬱を想う、、、と。  これで、彼女が登場して、スパゲッティを茹でるような感じで、蕎麦でもウチ始める主人公だったら、そのまんま今時の<あの頃の 春樹世界>な気がする。  で、何をして溜飲が下がったかと言えば、僕が最近傾倒しているバブル経済崩壊後の陶芸業界の隆盛の構造の調査で、陶芸界の牽引する人間、西麻布の陶芸ギャラリー「桃居」のオーナー広瀬一郎さんが、30年ほど前にBARをやってて、その当時、村上春樹もBARをやってて、なんという か、今の雑貨屋さんとか骨董屋さんって、30数年前のBARやってる人と同じ種族なんじゃないのかって!思った次第。 「生活工芸」というジャンルを立ち上げ た、三谷龍二さんという木工細工の方や、陶芸家にしてギャラリー「百草」のオーナー安藤雅信さんらは、ジャズの洗礼をうけていて、アメリカのジャズの当時のマイルス・ディヴィス等の新譜をどう解釈するかとか、大事な部分で、それが彼らの美学を形成しているらしいのだが、それとは、20年、30年違った世代、それが『すべての雑貨』の著者にし て、雑貨屋のオーナー三品輝起(みしなてるき)さんなんだなぁ~と。  彼の雑記の文面が、村上春樹風というので、今時の東京のおしゃれで洒脱な文化人のあり方と、当時のそれが近似していて、その辺のムードの円環が閉じつつあるんじゃないか、、、とか。  そういう僕の中の妄想に火が付いたわけです。  とにかく、 夏の長雨の埼玉の廃品回収業者近くの僕の絵画工房で読むと、なんだか、自分が20歳代の大学生に戻ってゆくような。。。村上春樹のあの時代に戻れました。 『すべての雑貨』著者:三品輝起(みしなてるき) デザイン :櫻井久、 価格:2000円+税 版型:四六判上製変形 頁数:288頁」8月18日 18時29分 - takashipom

村上隆のインスタグラム(takashipom) - 8月18日 18時29分


『すべての雑貨』
という本を、「工芸青花」
@kogei_seika
と「うつわノート」
@utsuwanote
で紹介されていたので、読むことにした。
中央線沿線の西荻窪という駅の界隈で「FALL」という名の雑貨屋さんをやってる三品輝起(みしなてるおき)さんの書いたエッセイ集だ。
「工芸青花」菅野さん、「うつわノート」松本さん、共に文中の文脈内の「雑貨を取り巻く環境」「雑貨と美」のあたりに反応しているのだが、それは それ。僕はそこには触れません。
むしろ読了感に過去類似したものを発見し、いろいろ脳内で溜飲が下がっている。

その読了感の類似とは、初期の村上春樹の短編に似ている、と思ったのだ。

若者から中年期に差し掛かった情報をたくさん持つ主人公、と言うかこの本の場合、著者=文化人が、自分の身の回りの豊かさと儚さを憂うる感じが、村上春樹デヴュー当時的設定な主人公像に被る。

今時の文化人は、アマゾンやネット通販が生活に入り込んできた今の心の在り処のバランスを語り、その中で自分の家族の事を懐古し、そして今の自分の憂鬱を想う、、、と。

これで、彼女が登場して、スパゲッティを茹でるような感じで、蕎麦でもウチ始める主人公だったら、そのまんま今時の<あの頃の 春樹世界>な気がする。

で、何をして溜飲が下がったかと言えば、僕が最近傾倒しているバブル経済崩壊後の陶芸業界の隆盛の構造の調査で、陶芸界の牽引する人間、西麻布の陶芸ギャラリー「桃居」のオーナー広瀬一郎さんが、30年ほど前にBARをやってて、その当時、村上春樹もBARをやってて、なんという か、今の雑貨屋さんとか骨董屋さんって、30数年前のBARやってる人と同じ種族なんじゃないのかって!思った次第。 「生活工芸」というジャンルを立ち上げ た、三谷龍二さんという木工細工の方や、陶芸家にしてギャラリー「百草」のオーナー安藤雅信さんらは、ジャズの洗礼をうけていて、アメリカのジャズの当時のマイルス・ディヴィス等の新譜をどう解釈するかとか、大事な部分で、それが彼らの美学を形成しているらしいのだが、それとは、20年、30年違った世代、それが『すべての雑貨』の著者にし て、雑貨屋のオーナー三品輝起(みしなてるき)さんなんだなぁ~と。

彼の雑記の文面が、村上春樹風というので、今時の東京のおしゃれで洒脱な文化人のあり方と、当時のそれが近似していて、その辺のムードの円環が閉じつつあるんじゃないか、、、とか。

そういう僕の中の妄想に火が付いたわけです。

とにかく、 夏の長雨の埼玉の廃品回収業者近くの僕の絵画工房で読むと、なんだか、自分が20歳代の大学生に戻ってゆくような。。。村上春樹のあの時代に戻れました。 『すべての雑貨』著者:三品輝起(みしなてるき)
デザイン :櫻井久、
価格:2000円+税
版型:四六判上製変形
頁数:288頁


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2017/8/18

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