SPURのインスタグラム(spurmagazine) - 12月14日 08時28分
【モロッコ紀行最終回~多色のシャワー~】 モロッコに住む人々は、日本人よりも認識する色の数が多いのではないか。そう思わずにはいられないほど、モロッコでは町じゅうに色と色があふれています。
町の建物には統一カラーがあり、俯瞰でみると町全体がその色一色に見えます。フェズはベージュ、マラケシュはピンク、エッサウィラは白、シャウエンは青、というように。
しかし、いざスーク(市場)に迷い込めば、そこは色のミクスチャーが支配する世界。一色で主張するのではなく、たくさんの色の組み合わせで魅せるんです。
それは、完全には混ざりきらない“多色のかたまり”となって、単色のときとはまったく異なる働きで、目に脳に強く訴えかけてきます。
こういった“多色による効果”は、わたしたちの日常でも目にすることができます。たとえば店頭で、白だけ、青だけのニットが並んでいるより、さまざまなカラーのニットが同時に目に飛び込んできたほうが高揚感が生まれ、購買欲求の上昇につながるそう。食卓でも、黄色だけ、緑だけ、と色味が同じメニューが並んでいるより、多様な色の料理があるほうが食欲をそそりますよね。
モロッコの街ではいたるところでそんな“多色効果”の威力を感じることができるんです。マルチカラーのボーダーを織りなすサボテンシルクのストール、市場の片隅に並べられた驚く色数のバブーシュ、壁を彩るカラフルなタペストリー、陶器の店に立てかけられたモザイクタイル……。挙げればきりがありません。
それを見つけるたびに、なんとも言えない浮かれた気持ちになり、興奮し、しまいには色の洪水に溺れてくらくらしてくるのです。
かのイブ・サンローラン氏も、かつてモロッコの色彩美に魅せられたといいます。『モロッコを訪れるまで、世界はモノクロだった』ということばを残したほどです。彼が所有していたマラケシュのマジョレル・ガーデンにも足を運びましたが、色と色の共鳴が素晴らしい場所でした。
そんなこんなでモロッコで多色の光をシャワーのようにたっぷりと浴びて、すっかりリフレッシュして帰途に着いたのでした。(編集I)
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2015/12/14