SPURのインスタグラム(spurmagazine) - 12月10日 19時03分

【戦前の豪邸を彩るヒールレスの世界】

来シーズンのコレクションの展示会が立て込んでおり、iPhoneカレンダー内の一日のスケジュールが終日びっしりと青く塗りつぶされるような慌ただしい数週間を送っています。そんな中、どうしても参加したい展覧会があったので、青の中に残るわずかな白い間隙を突いて行ってきました。昨日、1日限定で開催された「舘鼻則孝：面目と続行」展。レディー・ガガのアイコン、ヒールレスシューズを作ったデザイナーとして知られる舘鼻氏が今回の会場に選んだのは、目白にある和敬塾本館（旧細川侯爵邸）。細川家第16代細川護立候により昭和初期に建てられた華族邸宅で、東京都有形文化財に指定されています。
展覧会の話からは逸れてしまいますが、この建物がとにかく素晴らしいんです。外観は英国チューダー様式を基調とした洋館で、映画『ハリー・ポッター』に出てくるホグワーツ魔法学校のような、中世ヨーロッパの豪邸の佇まい。一方、館内に足を踏み入れると、東洋的なモチーフが随所に見られます。法隆寺の高欄の卍崩しを模した表現をはじめ、イスラムのモスクなどに見られるサラセン風のデザインや食堂の小さな天井を絢爛に飾る屏風絵など、実にエキゾチックな和洋折衷の空間です。階段を上るたび、部屋を移るたび、目の前に広がるタイムスリップしたかのような光景に、息を吸うのを忘れるくらい溜め息がこぼれ続けました。聞けば、戦前の上流社会の人々の息吹を感じられる場所としては、ここが都内に残る最後の豪邸。実に貴重な遺構です（中略）

和敬塾本館は原則非公開ですが、毎年５月〜１２月にかけて、月に１、２回の頻度で一般公開が行われているようです。暖冬も手伝って紅葉がまだちらほらと見られるこの時期に、ぜひ一度足を運んでいただきたい場所です。見学などのお問い合わせは、和敬塾本館の公式サイトをご覧ください。www.wakei.org/honkan/（編集H）

#和敬塾本館 #旧細川侯爵邸 #舘鼻則孝 #noritakatatehana

[BIHAKUEN]UVシールド(UVShield)

>> 飲む日焼け止め！「UVシールド」を購入する