三宅洋平のインスタグラム(miyake_yohei) - 6月11日 21時50分

コンクリートやアスファルトの土圧、農薬や除草剤、化石肥料によって日本の国土の多くが目詰まりを起こしている。空気と水が正常に通らない土壌は災害を起こす。息をしない大地は人間が栄養を与え続けないと作物が育たない。

山あいの禅寺の敷地に、寺の背後の山側から溢れてしまう膨大な水の流れを、土壌の脈から作り直す、いや治す作業。

長年積まれた石垣やU字溝をユンボで一旦どかし、水脈の溝を切りどかした石たちと周囲で刈った竹や草木などの有機物を自然にならって敷設する。コルゲート管を使って大筋を確保する場合もある。

コンクリートのU字溝を滑るように流れ去っていく人工的な水の流れが、蛇行しながら然るべくして地中にも染み込む或いは湧き出す「渦のある」清流へと変わり、表面だけではない多層的な水と空気の流れを作り上げて、大地の毛細血管が取り戻されていく。そこにはそれを好む菌や虫や植物の営みが広がって、宇宙を再生していく。風が風を呼び、水が水を呼んで、流れる柔らかい、しかし崩れず腐敗しない大地がその営みと共にまた表れる。

これら自然の営みを最大限に活かした古の土木の知恵を、現代の土木に取り戻していくことも我々の世代のミッションだろう。

今日は矢野智徳さんにお会いできて、光栄でした。

#大地の再生

場所：岡山県高梁市・深耕寺

７分半くらいまでを、
よかったら、じっくりと聴いてみてください。

はじめ分からなくてもそのまま聴いててみてください。

「しがらみ構造」について。

色んなことに通じる言葉だと思います。

ユンボの音や、資材確保に立ち回る杉本圭子さんの電話の声なども、現場の臨場感としてお楽しみください。☆

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