DJ AIKO 62のインスタグラム(djaiko62) - 2月24日 18時15分

三菱一号館美術館で5月30日まで開催中、「テート美術館所蔵　コンスタブル展」へ行ってきました。

イギリスの風景画家コンスタブルの大回顧展が日本で開催されるのは実に35年ぶりのこと。家族からの寄贈で多くの良質な作品を収蔵するテート美術館から約40点、プラス同時代の画家の作品20点、他国内所蔵のもの全85点で構成されています。三菱一号館美術館の特別展としてはゆったりとした展示という印象でしたが、描かれているのが広大な自然やローカルな風景であることが多いので、額縁を窓のように捉えてその外側に広がる雰囲気を感じ取るのもまたいいもんだなと思いました。

日本ではまず見られない風景です。
ー光を描く、空気が動き出す。ー
とポスターにもあるように、まだしばらく難しいであろう海外へ旅をするような気分も味わえました。

今回見どころの一つとして1832年ロイヤル・アカデミーでの展示の再現があげられます。映画でも描かれたシーンなんですが、ターナーの《ヘレヴーツリュイスから出港するユトレヒトシティ64号》が東京富士美術館所蔵の作品であることから、1832年と2009年に続いて3度目の並び展示が叶いました。ターナーはターナーで本当に美しい絵なのですが、コンスタブルの《ウォータールー橋の開通式》を見て、最後に筆を入れたというエピソードはなかなか興味深いですよね。

コンスタブル、自画像からもわかる端正な顔立ち、育ちも良くって、愛する奥様の肖像画も見られますよー。一生手放さないって誓った絵だそうでステキです。

ちょっと前なら単調にも思えた特別展かもしれませんが、心のきれいだった（であろう）才能のある風景画家が、居心地の良い、良い思い出のある景色や人を描いたものって、今の時代にはとても必要とされる芸術なのではないかな？と思います。

コンスタブルの絵には随分と癒されたなと思います。旅気分というか、リフレッシュというか。知れてよかったな、という作家さんでした。

おすすめです。

内覧会時に申請・許可を得て、ルールに従って撮影・掲載をしています。引用・転用はできません。

「テート美術館所蔵　コンスタブル展」
2021年2月20日〜5月30日
休館日・開館時間・入館料など詳細は公式サイトをご確認の上お出かけください。

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