松尾たいこのインスタグラム(taikomatsuo) - 12月19日 11時19分
ストーリーのあるものに惹かれます。そして作っている人の誇りを感じられるものに惹かれます。
伊勢滞在10日目。
今日は二つの見学。
ひとつめは、伊勢根付作家の中川忠峰さんの工房(伊勢根付彫刻館)。
根付は、巾着や印籠の紐にとりつけて、帯に挟む留め具のこと。
昔の人はいろんな形のをつけておしゃれの一部として楽しんでいたとか。
独学でこの世界に入られて40年近く。
お話し好きで明るい中川さんのお話には引き込まれます。
最初は木や象牙で作った小さな彫り物ぐらいの認識だったし、工房も雑然といていて「ふーん・・・」って感じでしたが(本当にすみません!)、展示されている根付をじっくりと見て、ときには触らせていただいたり、形が作られるまでのことを聞いていると、全ての根付が愛おしく見え、思わず欲しくなりました。
しかし、中川さんの作品は気軽に買えるようなものではないのでした😱
「僕は同じものは作りたく無いの」
「からくりとか、他にないものとかアイデア考えるのが好き」
「見ざる聞かざる言わざる」の猿はいるけど、その反対の「ちょっと見て聞いて言ってる」猿を作ってしまったり、亀にうさぎが乗っかった「今度は一緒に」(タイトル違ったかも)とか。
クスリと笑えて、技巧はすごい😆
また、他の美術工芸品と違って、触れるのも魅力だとか。
使っていくうちに手になじみ、色が変わっていく、それもまた美しいんですよね。
ふたつめは、伊勢和紙館(大豊和紙工業)。
中北喜亮さんが案内してくださいました。
7代目にあたる中北さん。
「クリエイターさんたちが全国から来て見て宣伝してくれる。こんなにありがたいことはないです。」と積極的に私たちを受け入れてくださっています。
和紙といえば、手すき作業のイメージしかなかったのですが、元はコウゾやミツマタなどの木の皮。
乾燥させたものを束で仕入れ、それを煮てやわらかくし、灰汁など不要成分を洗い流し、微細なゴミなども手で丁寧に取り除きます。
そうしてほぐした原料を、繊維一本までほぐす機械で攪拌。
そのあとでようやく手すき作業。
均一の厚みにしてから、圧力をかけ水分を抜き、そうして重なっている紙を一枚ずつ剥がして板に貼り、乾燥させます。
仕上がったものは、一枚一枚、ゴミが入っていないかなど、目視で確認。
現在20名ほどがそれぞれの箇所で専属で働かれています。
また常に新しいこと(和紙になにか別のものを入れてみるなど)にも挑戦されていて、それぞれの方が自分の仕事に誇りをもたれているのが印象的でした。
私もいろんな種類の和紙をゲットしたので、東京に戻ったら絵を描いてみたいです。
今、コロナ禍の新しい日常の中、私は
「みえないけれど つながっている」
「あえないからこそ いとおしい」
をテーマに作品を制作中。
そして神羅万象に神が宿るとか八百万の神などの存在も、あるんじゃないかなと感じています。
だからできればこうやって誰がどうやって作ったかに共感できる素材を使って
いい作品が仕上がればいいなあって思っています。
和紙自体も美しい作品だけど、これだけだと終わらないもの。
だから、ここに写真や絵や、いろんなことを試して欲しい。
そうおっしゃった中北さんの言葉が印象的でした。
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2020/12/19