岡清華さんのインスタグラム写真 - (岡清華Instagram)「ありがとう。ー私に人生の使命を与えた祖母との別れ 1/21 祖母が他界し2日間関西へ帰省させて頂きました。7年前から認知症を患っていた祖母は、施設に入って介護を受けて生活をしていましたが、最後まで本当に沢山の人々に愛され、極めて自然に、眠る様に静かに息を引き取ったのでした。若い頃からアメリカ軍メイドとして食堂で食事を提供していたこともあり、私達に作る料理もいつも定食屋さんのような、見た目も味も感動の出来栄え。分厚い鉄板で作る本格的なお好み焼き、ラーメン屋さんみたいに生麺からつくる本格拉麺、鯨のハリハリ鍋、そして正月には漁業から届く丸一匹のままのブリを捌き、寿司を握って食べさせてくれるのが恒例でした。釣り(特にイカ釣り)が大好きな祖父が釣った魚も捌いて私達に食べさせました。私は特に祖母の卵焼きが大好物で、学生時代はよく祖母の家に秘伝の卵焼きの作り方を習いに行ったものでした。何があっても動じず、どっしり全てを包み込み、何でも笑って吹き飛ばすようなサバっとした性格と、優しさと愛情、柔らかさを持ち合わせ強くたくましい祖母は何も言わずして何かを教えるような私の憧れの人でもありました。祖母の料理が大好きな祖父の為に、毎日美味しい料理を作る姿を見て育った私が料理を大好きになることは当然の事でした。愛情のこもった料理は家族に、周りの人にそして自分自身に大きな幸せを運ぶことを教えてくれました。私が管理栄養士の道へ進もうと決めたのも祖母の影響が大きくありました。私が高校生の頃から認知症が始まり(母方の祖父も糖尿病を患ってい)食べる物と健康、食べてきた物と人生の行先の関わりを知り、このような結果を少しでも解決したいと人生で初めて使命を感じたのです。高校時代勉強もせず、夢も目標も何一つ持っていない私が、この使命が芽生えたころから今も、何一つ変わらない思いを胸に走り続けています。強い想いが通じ管理栄養士課程の大学に進学して4回生老人施設実習の際には、学校に無理を言って祖母のいる施設を選択させて頂き、毎日一緒に過ごしていなぁと思い出します。祖母は7年前に施設に入った頃から認知症が徐々に進行していきましたが、施設の皆様含め多大なサポートにより、ほぼ最近まで口からご飯をしっかり食べ体力を保っていました。祖父が外食や旅行に誘ったりしても行きたがらず、贅沢をしたがらなかった祖母の唯一の趣味は、"宝塚歌劇" いつも家に遊びに行くと宝塚のビデオを観ていました。施設の方々の協力もあり、宝塚歌劇の会場にも何度も連れて行っていただけたそうです。息を引き取った時も部屋には数々のポスター、個室の部屋には劇のビデオが流れ続けていました。重度の要介護となった祖母もこのように様々な介護サポートを受けて長い間余生を幸せに過ごすことができたのです。遠く離れた東京に上京し何もできない私は、帰省する度に少しでもと会いに行き、毎回、これが最後かも知れないと覚悟を決めてまた東京へ戻るのでした。最後には自力で動くことも食べることもできなくなった祖母を最後まで大切にしてくださった介護士の皆様にはこれ以上ない感謝が溢れます。体格がしっかりとして肉付きが良く、よく食べる祖母が会う度に痩せ、家族の存在も誰が誰だか分からなくなり、固形物も食べらず、手足も固まり目線も動かなくなり… 毎度寂しい気持ちで胸が溢れましたが、これが現実なのだと、また私の心に熱く火を灯したのでした。祖母は認知症だと診断される数年前から、重度の便秘を訴えていました。祖父が米好きなので和食中心ではあるものの、お菓子にポテトフライやチョコレート、アイスクリーム、コーラなどアメリカンな食べ物を日々食していたことを振り返ります。上白糖の日常的摂取による影響、加工食品の摂取、運動不足… も含め腸内環境の悪化が認知症に関わっていることは確実だと言えるでしょう。時代の流れや環境はあるものの、"自己管理不足"では済ましきれないこの一般常識や当たり前に出回る食材、現代の食生活… 本質を掻き消し、断片的な謳い文句を並べ、商売の為の食文化。病気へ向かうような食生活を誘導するような時代に生きる私達は、本質的な知識を得て、自らの身体と心を自分でコントロールする為に、自己の意志をもって選択し、この時代を生きなければなりません。私は祖母の認知症を止めることも治すこともできませんでした。今の私なら祖母が認知症になる前にアドバイス出来ることが沢山あるのにと悔やむ思いはありますが、疾患してからそれを治療する西洋的な施しは、残念ながら今でも私には出来ません。だからこそ、祖母が与えてくれた私の使命。病気になる前に防げることを人生に施す… この予防医学の道をこれからも極め続けること、そして人々を病へ導く食生活が当たり前となっているこの時代に真実を伝え続けることを改めて心に強く誓いました。祖母は不自由になった身体を手放して自由な魂となり、痛みも制限もなく幸福なあの世へ旅立ちました。お婆ちゃん、ありがとう。私に命と、多大な愛と優しさと、生きる使命を与えてくれて… ゆっくり休んでね。 #祖母#別れ#介護士#使命#管理栄養士#お婆ちゃん#ありがとう#生き方#死に方#食#認知症#予防医学」1月24日 15時48分