大日方久美子のインスタグラム(kumi511976) - 1月15日 00時05分
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今日思い出した今まで1番感動し、接客に対しての礎となった経験をしたのはシンガポールにあるラッフルズホテルでの出来事でした。
当時20代前半だった私は誕生日に合わせて友人とシンガポールへ。
1番の目的はシンガポールスリングというカクテルの発祥の地である憧れのラッフルズホテルで誕生日にカクテルを飲むこと。
当時、ラッフルズに泊まることはもちろん、ラッフルズのレストランで食事をする経済力もないから、街中の屋台でお腹を満たし精一杯のドレスアップをしてラッフルズホテルへ向かいました。
格式高いラッフルズに足を踏み入れた瞬間、緊張のあまり何も確認せず入ってすぐ目に入ったカウンターバーでシンガポールスリングが飲める!と思い一心不乱に
「2名です」と伝えました。
少しお待ちください。と言われ、こちらにどうぞ。と、通されたそこはグランドピアノがある広々としたフレンチレストラン。
あれ?
Barじゃないの?
動揺しながらも言われた席に着くとメニューを渡されました。
完全に間違えた…。
Barだと思った場所は、レストランの席が空くまで飲みながら待つ場所なだけで、席が空いていたから普通に席に通されてしまった…。 ・
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屋台でめい一杯食べていて、シンガポールスリングを飲む分しか胃袋には余白がなのに、オーダーするしかない状況に自ら追い込んでしまい、こんなラグジュアリーなフレンチレストランでどうしたらいいのかと白目剥き出し状態に。
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それでも「間違えました。」と言える勇気はなくつたない英語で「軽く2人でシェアしながら食べたいのですがどうしたらいいですか?」と聞いて言われるがままオーダー。
完全に場違いの小娘2人。
他のお客さまはドレスやスーツを素敵に着こなしている方ばかり。シガーをふかす白髪の男性は今でもはっきりと覚えています。
ぎこちなくナイフとフォークで無理矢理でも流し込みながら食事をしていたら、レストランの支配人のような男性が挨拶に来てくれました。 ・
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・ 「今日はお越しくださりありがとうございます。お二人はなぜ今日来てくださったのですか?」
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英語でゆっくりとそう話しかけてくださったことで緊張していた心がふっと和らぎ思わず「今日は私の誕生日で、シンガポールスリングが生まれたラッフルズホテルでカクテルを飲みたくて来ました。」と、本音を吐いていました。
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すると彼は、「お誕生日おめでとうございます。記念日に来てくださりありがとうございます。シンガポールスリングは、上の階のBarにあるのでここに用意しますね。」と、カクテルを手配してくれたんです。
馬鹿にされたっておかしくない状況なのに、他のラグジュアリーなお客さまと同じように対応してくれたことにびっくりしたと同時に涙が出るくらい嬉しくなりました。
こんなことってあるんだね!凄いね!と、友人とびっくり喜びを噛みしめながらカクテルを待っていたその時、レストランの明かりがパッと消え、Happy Birthdayのピアノの生演奏と共に、火が灯るローソクがついたバースデーケーキが目の前に…。 ・
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絶対に場違いだった私に対して誕生日ケーキまで用意してくれたラッフルズホテルのレストラン支配人。
約20年経っても思い出す度に涙が出るくらい感動した出来事です。
接客とは、分け隔てなくお客様が想像もしない気配りやサービスで感動させることなんだと教えてもらいました。
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これだけは私にとって絶対に忘れてはいけないこと。
昨日はストーリーで書いた悲しい接客をされたけど、あの日のことを思い出せたから結果良かった。
書いていたら、あの日以来のラッフルズホテルに行きたくなったぁ。まだあるのかな?1階右手のレストラン。
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2020/1/15