海江田万里さんのインスタグラム写真 - (海江田万里Instagram)「海外視察報告第4回  英国のオンブズマン制度について報告する前に、レポートの第1回(9月3日)の英国の「合意なきEU離脱」を巡って議会の動きがありましたので、最初に、そのことについて触れます。10月末と区切ったEUからの離脱を3か月先送りする『離脱延期法案』は下院で可決されました。これに対してジョンソン首相は、解散を提案しましたが、『任期固定法』の規定である議員の3分の2以上の賛成が得られず、解散は封じ込められました。今後は上院での『延期法案』の審議と、議会の解散の再提案との綱引きが行われると思います。ジョンソン首相は解散を提案した際、「野党が解散を恐れるとは腰抜けだ」と挑発を繰り返しましたが、野党は、棄権を選択し、その結果、首相は解散権を奪われました。野党が「離脱延長法案を成立させることの方が先だ」と考えて棄権したことは妥当な判断です。今後は、上院で「離脱延期法」が成立した場合、首相は、それに従うのか?あるいは、もう一度解散の提案をするのか?または野党が賛成しやすい自身に対する不信任案を提出し、結局、解散になるのか?会期末の9日までに、いずれかを選ぶことになります。いずれにしろ今回の首相と英国議会のやり取りは、議会制民主主義のお手本にはなりません。 英国の議会オンブズマンは1人で、公募制により下院の「行政及び憲法問題委員会」の面接・承認を得て、政府の助言によって国王が任命する権威ある職務ですが、今回お目にかかったオンブズマンのRob Behrens氏は私たちを事務所の外で出迎えてくれるなど、気さくで、率直に自分の考えを述べる人物でした。なお、同氏は、法的には別組織の保険サービス・オンブズマンも兼ねています。 英国のオンブズマンは、前回報告したスウェーデンのような法律的要素が強い制度ではなく、デンマーク型の議会をサポートすることに重きを置いています。そのため苦情申し立ては下院議員を通じて受理する決まりですが、氏はこれを「時代遅れ」とコメントしていたのが印象的でした。国民が直接、申立ができるスウェーデン型にすべきだと考えているのでしょう。 オンブズマンの職員425名は全員が議会の職員で、年間約12万件の電話相談があり、そのうち約3万件が書面による苦情となり、その10%が正式な調査の対象となるそうです。現在、経費削減のため電話相談業務などはコストが安いマンチェスターで行っているとのことです。 処理した案件については全て議会に報告し、年次報告書は会計検査院のサインも必要で、議会の「行政及び憲法問題委員会」に呼ばれてエビデンスについての説明を求められることもあります。また、「オンブズマンの指摘事項は議会を通じて政府に改善案を提示し、それが実施されたかについてチェックはするが、法的拘束力はない」との説明もあり、「イギリスでは政治家や官僚は信頼されていないので、オンブズマンの仕事は国民の公的サービスに対する信頼性を高めることに目的がある」と力説していました。 政治家や官僚に対する信頼性が乏しい点は日本も同じです。日本で行政に対する国民の信頼を回復し、国会の行政監視機能を高めるには、何らかの形でオンブズマン制度の導入も検討すべきであると感じました。  #立憲民主党 #衆議院議員 #海江田万里 #海外視察報告」9月6日 16時59分 - kaiedabanri

海江田万里のインスタグラム(kaiedabanri) - 9月6日 16時59分


海外視察報告第4回

英国のオンブズマン制度について報告する前に、レポートの第1回(9月3日)の英国の「合意なきEU離脱」を巡って議会の動きがありましたので、最初に、そのことについて触れます。10月末と区切ったEUからの離脱を3か月先送りする『離脱延期法案』は下院で可決されました。これに対してジョンソン首相は、解散を提案しましたが、『任期固定法』の規定である議員の3分の2以上の賛成が得られず、解散は封じ込められました。今後は上院での『延期法案』の審議と、議会の解散の再提案との綱引きが行われると思います。ジョンソン首相は解散を提案した際、「野党が解散を恐れるとは腰抜けだ」と挑発を繰り返しましたが、野党は、棄権を選択し、その結果、首相は解散権を奪われました。野党が「離脱延長法案を成立させることの方が先だ」と考えて棄権したことは妥当な判断です。今後は、上院で「離脱延期法」が成立した場合、首相は、それに従うのか?あるいは、もう一度解散の提案をするのか?または野党が賛成しやすい自身に対する不信任案を提出し、結局、解散になるのか?会期末の9日までに、いずれかを選ぶことになります。いずれにしろ今回の首相と英国議会のやり取りは、議会制民主主義のお手本にはなりません。
英国の議会オンブズマンは1人で、公募制により下院の「行政及び憲法問題委員会」の面接・承認を得て、政府の助言によって国王が任命する権威ある職務ですが、今回お目にかかったオンブズマンのRob Behrens氏は私たちを事務所の外で出迎えてくれるなど、気さくで、率直に自分の考えを述べる人物でした。なお、同氏は、法的には別組織の保険サービス・オンブズマンも兼ねています。
英国のオンブズマンは、前回報告したスウェーデンのような法律的要素が強い制度ではなく、デンマーク型の議会をサポートすることに重きを置いています。そのため苦情申し立ては下院議員を通じて受理する決まりですが、氏はこれを「時代遅れ」とコメントしていたのが印象的でした。国民が直接、申立ができるスウェーデン型にすべきだと考えているのでしょう。
オンブズマンの職員425名は全員が議会の職員で、年間約12万件の電話相談があり、そのうち約3万件が書面による苦情となり、その10%が正式な調査の対象となるそうです。現在、経費削減のため電話相談業務などはコストが安いマンチェスターで行っているとのことです。
処理した案件については全て議会に報告し、年次報告書は会計検査院のサインも必要で、議会の「行政及び憲法問題委員会」に呼ばれてエビデンスについての説明を求められることもあります。また、「オンブズマンの指摘事項は議会を通じて政府に改善案を提示し、それが実施されたかについてチェックはするが、法的拘束力はない」との説明もあり、「イギリスでは政治家や官僚は信頼されていないので、オンブズマンの仕事は国民の公的サービスに対する信頼性を高めることに目的がある」と力説していました。
政治家や官僚に対する信頼性が乏しい点は日本も同じです。日本で行政に対する国民の信頼を回復し、国会の行政監視機能を高めるには、何らかの形でオンブズマン制度の導入も検討すべきであると感じました。

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2019/9/6

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