村上隆のインスタグラム(takashipom) - 2月9日 10時44分
2月16日土曜日にカイカイキキギャラリーにて、トークショーをやります。
話す内容は今、熊本市現代美術館で開催中の僕のキュレーション展『バブルラップ』に関する事で、タイトルは「バブルラップ展を契機に、生活工芸辺りを考えてみる」です。
大平洋戦争敗戦後の日本の文化の中の芸術様式は、ドリルの様な捻れた様式のエネルギーで、ジリジリと進んできました。その中でも特異点であるバブル経済の真っ只中に産まれた表現は、ちゃんとしたカテゴリーとしてではなく、80年代と言ったボンヤリした時代感で括られていても、それがどう言った意味を持っていて何事であったか、は、具体的に語られていません。そして、そのバブル崩壊後のシュリンクした経済と、人心の反省状態の中での表現においても、バブルとの関係性は大きいはずなのに、誰一人気に留めている人など居ないかの様な、否、敢えて触れない様にしている様な節があります。
僕は『バブルラップ』展では、敗戦後の日本人が抱えた捻れの構造を紐解き、だから故に、今現在の表現に至っているのだ、と言う謎解きに着手したいと思います。
約20年前『スーパーフラット』の本の中で言った、「日本は世界の未来である(まぁ、悪い意味で)」と提唱し、期せずしてネット文化が世界のフラット化を実現させ、オタク的感性全盛期を迎えましたが、今後の文化は、オタクよりももっと内向的で、何でもかんでも反省を基盤とする文化様式となり、今回もまた、日本が先陣を切ってその反省文化を走っていると思われます。もちろんそんなにポジティブな意味ではないんですが、しかし、反省し続けても、表現はし続けているわけで。
楽観的であり過ぎたバブル期の心情から、一転した反省の季節への変遷と、その中でも見つけ出そうとする美の様式とは何か?生活工芸と言われるムーブメントは何処から来て何処へ行くのか?そこで脚光を浴びるべきは、実は目白にひっそりと店を構える古道具坂田の店主・坂田和實さんの店の在り方、生き方ではないか?
そんな答え探しを『バブルラップ』と言う旗のもと行っていくキックオフが、熊本市現代美術館で行われている展覧会なのです。
それらを取り巻く文脈探しを、このトークショーで、やってみようと思います。
なお、熊本市現代美術館でも、3月2日、3日とトークショーを行いますので、情報詳細、追ってお伝えいたします。
安藤雅信(ギャルリももぐさ主宰)
菅野康晴(『工芸青花』編集長)
村上隆(バブルラップ展キュレーター/ アーティスト)
日時:2月16日(土)16:30〜19:00
入場料:1,000円
会場:カイカイキキギャラリー
@kaikaikikigallery
We will have a talk show, talk about
"An Occasion for Contemplating Lifestyle Ceramics: In Light of the Bubblewrap Exhibition"
(Speaking in just Janese. No translation in English. sorry about that)
SPEAKERS
Masanobu Ando -Galerie Momogusa-
Yasuharu Sugano -Kogei Seika Editor in Chief-
Takashi Murakami -Bubblewrap Exhibition Curator/Artist-
—-
Date: Feb. 16, Sat. 16:30-19:00
Entrance fee: ¥1,000
Location: @kaikaikikigallery
Please check @kaikaikikigallery website for more details.
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2019/2/9