偕成社のインスタグラム(kaiseisha_pr) - 7月23日 16時12分
【今週のおすすめ】「ザシキワラシ」や「ヤマオンナ」が登場するあの話を、カッパが岩手弁で語ってくれる! 『遠野物語』
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「遠野物語」をご存じですか? 岩手県の遠野という地方に伝わる、さまざまなふしぎな話を、民俗学者の柳田國男が集めてまとめたものです。どの話も、どこの誰が体験した、というところまで具体的に語られます。
それらを遠野に住む赤いカッパに語らせるというかたちで、児童文学作家であり遠野で幼少期を過ごした柏葉幸子さんが読みやすく再編集したのが、今回ご紹介する『遠野物語』(柳田國男 原作/柏葉幸子 編著/田中六大 絵)です。
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この物語の中には、カッパやザシキワラシなどの、ふしぎなものたちがたくさん登場します。神様もいれば、おそろしいヤマオンナやヤマオトコもいます。マヨイガという、山にあらわれるふしぎな家などもいます。
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しかし、どの話にも共通しているのは、結末らしい結末がないということ。編著者の柏葉幸子さんもあとがきで、遠野物語を読んだとき、えっ、これでおしまいなの? ともの足りなく思ったと書いています。たいていのお話には、「だから、わるいことをしてはいけませんよ」というような教訓がありますが、遠野物語にはそれがありません。
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本を書きながら、結末を書き足したくなってしまったという柏葉さんは、こう書いています。
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「遠野のおじいさんもおばあさんも、むかしからいいつたえられてきたとおり話してきたのです。ほんとうのこととしてつたわってきたからでしょう。」「遠野物語は、むかしのすがたのまま語りついでいくものなのでしょう。」
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柏葉さんは、3歳から小学校2年生まで、遠野で暮らしていました。その頃は遠野物語を知らなかったそうですが、たくさんの思い出とともに、子ども時代が遠野にあることをしあわせに思うと書いています。ふしぎなものたちがゆきかう遠野へ、足を運びたくなりますね。
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夏休みの季節です。お休みを利用して、実際に行けたら一番ですが、まずは遠野物語を読んで、ふしぎな話にふれてみてくださいね。
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2018/7/23