【今週のおすすめ】目が見えず、耳も聞こえないキツネの子が過ごした日々。『子ぎつねヘレンがのこしたもの』 ・ 野生動物のけがや病気の治療を長年続けている獣医の竹田津実さん。これまで数多くの本を手がけられてきた竹田津さんの代表作が、『子ぎつねヘレンがのこしたもの』です。きょうは、映画化もされたこの本についてご紹介します。 ・ 竹田津さんご夫婦の家では、たくさんの野生動物が保護されています。自分で保護するだけでなく、けがをしたり病気になったりした野生動物が見つかると、みんな「あの先生に」と竹田津さんのところに動物たちを連れてくるためです。 ・ ある春の日、そんな竹田津さんの元に、キタキツネの子どもが運びこまれました。竹田津さんの知人が道路わきで発見したという子ギツネは、数時間も同じ場所にうずくまったままで、近づいてカメラのシャッターを切ってもまったく反応がなかったといいます。 ・ それまでも何匹ものキタキツネの患者を受け入れていた竹田津さんでしたが、この子ギツネの様子はどうもちがっていました。 ・ 目の前で手をゆらしてみても、ほとんど反応がありません。 手をたたくと、近くだと少し反応がありますが、ちょっと遠くでたたくともう反応しません。近くで手をたたいて反応するのは、空気の動きを感じるからのようです。 この子は、目が見えず、耳も聞こえていなかったのです。 子ギツネは、ヘレン・ケラーの名前をかりて、ヘレンと名づけられました。 ・ 介抱しているうち、嗅覚も弱いようだと判断されたヘレン。いろいろな感覚がないヘレンに食べものを与えるのは、とても大変なことです。食べものを異物と感じて必死に抵抗するヘレンに苦労しながらも、竹田津さん夫婦はなんとかヘレンの心をひらいていきます。 ・ はじめは「安楽死」も考えていた竹田津さんでしたが、変化を見せるヘレンと過ごしているうちに、その選択肢は頭から消えていきました。 しかし、さまざまな困難をかかえたヘレンに、新たな症状が出るようになります……。 ・ ・ 本の中では、ヘレンの介護をどのように行ったかや、そのときのヘレンの様子などが、克明につづられています。また、野生動物のこと、動物のけがや病気のことも、分かりやすく教えてくれます。 保護したのが、長年動物たちと向き合ってきた竹田津さんだったからこそ、ヘレンの日々が実りあるものになったということがわかります。 ・ 竹田津さんはKaisei webでも、2年に渡って「北の森の診療所」の連載を担当されました。先日最終回を迎えましたが、こちらの連載にもたくさんの野生動物が登場します。美しい写真もたっぷり掲載されています! ぜひご覧くださいね。 ★『子ぎつねヘレンがのこしたもの』は、「子ぎつねヘレン」という名前で映画化もされています(監督 河野圭太/出演 大沢たかお、松雪泰子、ほか)。 ・ #偕成社 #kaiseisha #公式アカウント #絵本 #児童書 #読み物 #子ぎつねヘレンがのこしたもの #竹田津実 #北の森の診療所 #野性動物 #きつね #子ぎつね #子ぎつねヘレン #レミオロメン #太陽の下 #ヘレンケラー

kaiseisha_prさん(@kaiseisha_pr)が投稿した動画 -

偕成社のインスタグラム(kaiseisha_pr) - 6月25日 15時23分


【今週のおすすめ】目が見えず、耳も聞こえないキツネの子が過ごした日々。『子ぎつねヘレンがのこしたもの』

野生動物のけがや病気の治療を長年続けている獣医の竹田津実さん。これまで数多くの本を手がけられてきた竹田津さんの代表作が、『子ぎつねヘレンがのこしたもの』です。きょうは、映画化もされたこの本についてご紹介します。

竹田津さんご夫婦の家では、たくさんの野生動物が保護されています。自分で保護するだけでなく、けがをしたり病気になったりした野生動物が見つかると、みんな「あの先生に」と竹田津さんのところに動物たちを連れてくるためです。

ある春の日、そんな竹田津さんの元に、キタキツネの子どもが運びこまれました。竹田津さんの知人が道路わきで発見したという子ギツネは、数時間も同じ場所にうずくまったままで、近づいてカメラのシャッターを切ってもまったく反応がなかったといいます。

それまでも何匹ものキタキツネの患者を受け入れていた竹田津さんでしたが、この子ギツネの様子はどうもちがっていました。

目の前で手をゆらしてみても、ほとんど反応がありません。
手をたたくと、近くだと少し反応がありますが、ちょっと遠くでたたくともう反応しません。近くで手をたたいて反応するのは、空気の動きを感じるからのようです。
この子は、目が見えず、耳も聞こえていなかったのです。
子ギツネは、ヘレン・ケラーの名前をかりて、ヘレンと名づけられました。

介抱しているうち、嗅覚も弱いようだと判断されたヘレン。いろいろな感覚がないヘレンに食べものを与えるのは、とても大変なことです。食べものを異物と感じて必死に抵抗するヘレンに苦労しながらも、竹田津さん夫婦はなんとかヘレンの心をひらいていきます。

はじめは「安楽死」も考えていた竹田津さんでしたが、変化を見せるヘレンと過ごしているうちに、その選択肢は頭から消えていきました。
しかし、さまざまな困難をかかえたヘレンに、新たな症状が出るようになります……。


本の中では、ヘレンの介護をどのように行ったかや、そのときのヘレンの様子などが、克明につづられています。また、野生動物のこと、動物のけがや病気のことも、分かりやすく教えてくれます。
保護したのが、長年動物たちと向き合ってきた竹田津さんだったからこそ、ヘレンの日々が実りあるものになったということがわかります。

竹田津さんはKaisei webでも、2年に渡って「北の森の診療所」の連載を担当されました。先日最終回を迎えましたが、こちらの連載にもたくさんの野生動物が登場します。美しい写真もたっぷり掲載されています! ぜひご覧くださいね。 ★『子ぎつねヘレンがのこしたもの』は、「子ぎつねヘレン」という名前で映画化もされています(監督 河野圭太/出演 大沢たかお、松雪泰子、ほか)。

#偕成社 #kaiseisha #公式アカウント #絵本 #児童書 #読み物 #子ぎつねヘレンがのこしたもの #竹田津実 #北の森の診療所 #野性動物 #きつね #子ぎつね #子ぎつねヘレン #レミオロメン #太陽の下 #ヘレンケラー


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2018/6/25

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