日暮愛葉さんのインスタグラム写真 - (日暮愛葉Instagram)「｢金木犀｣目まぐるしく変わる近所の風景になんだか目眩がするのはツンと鼻につく知らない人の生垣に咲く二度咲きのキンモクセイの匂いがもうすぐ訪れる冬を知らせるからか私は冬が好きだ酷い残暑にすっかりやられてクーラーの一番届くソファに横たわりレモンの缶チューハイをちびちび飲んでは夏の終わりを心待ちにしていたから食べ物をろくに口にしなくなってどれくらい経つのだろう体重計は持っていないし姿見も無いので裸にならないと自分の体型はわからないただ苦手なシャワーを浴びる時に大分痩せているというより無様に痩せこけた身体をみてあぁと思うくらいだこのまま身体が骨だけになって乾いた皮膚だけが露呈されそのうち残念な亡骸みたいになってゆくのかななどとどうでもいいことを考える今日は久しぶりに外出する予定がある私には友達と呼べる人間がほぼ居ないが命を捨てても守りたいと思える人が一人だけいる今日は彼が遠方から仕事で関東にやってくる空いた時間に私と会う約束をしてくれたので全力でシャワーを浴びて入念に体や頭を洗った私は正直彼の事を好きだでも彼はとても悲しい事情があって人を好きになる準備ができていないと話したので向こう何年かは期待できないだろうそれでも私は彼が好きで好きで仕方がない私は会う度彼にお願いごとをする一つだけそれはお別れの時私に対して友情以上のなんの感情も抱かなくて良いからキツく抱きしめて欲しいということ彼はいつも笑って重たそうな荷物を道路に置いて私を抱きしめてくれるそして優しく頭を数回撫でて大丈夫と言ううんと答えると荷物を持って駅の改札に入っていく途中振り向いた彼はまた電話するからと言った見えなくなるまで手を振ると私はまた一人になった肌寒い風が冬の到来を知らせる帰ったら何か食べよう 2023年3月31日詩/日暮愛葉 Art work by 日暮愛葉 #poetry #poet #詩 #詩人 #恋愛詩 #aihahigurashi_金木犀 #日暮愛葉 #日暮愛葉_詩 #artworkbyaihahigurashi」3月31日 16時45分