和泉元彌のインスタグラム(izumimotoya) - 3月18日 12時55分


以前、共演した蓮城まことさん出演の舞台を拝見してきました。

ベートーヴェン
ー届かなかった手紙 ー

ものがたり
1827年3月26日。一人の偉大な音楽家がこの世を去りました。ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン。享年56。その死の翌日、戸棚に仕掛けてあった秘密の場所から有価証券と共に三通の恋文を見つけました。しかしその恋文には具体的な相手の名前は記載されておらず、“我が不滅の恋人”としか記されておりませんでした。
会うことが叶わない相手へ一刻も早く伝えたいという情熱が迸る恋文。しかしなぜ、この恋文がベートーヴェンの自宅にあったのか。そしてこの女性は一体だれなのか。かつてベートーヴェンの弟子であったフェルディナント・リース(五関晃一)はベートーヴェンの想いを察し、この女性に彼の思いを伝えるべきなのではないかと決意。そしてリースは手紙を手掛かりにその女性を探す旅に出るのでした。
やがてリースは出会った女性たちからベートーヴェンの意外な素顔を知ることになります。天才音楽家として、誰よりも完璧に持たなければならない聴覚の失い、絶望した時期。報われない恋に何度も身を委ね、ベートーヴェンも一人の弱い人間であった。そしてついに"不滅の恋人"が明らかに・・・。

- 出演 -
フェルディナント・リース
#五関晃一

アントニー・ブレンターノ
#蓮城まこと

ジュリエッタ・グイチャルディ
#谷口めぐ

ルートヴィッヒ・ヴァン・ベートーヴェン
#池田努

- 構成・演出 -
渡部玄一(読売日本交響楽団)

- 演奏 -
ヴァイオリン
#渡部基一

チェロ
#渡部玄一

ピアノ
#望月晶

- スタッフ -
照明:佐々木真喜子
音響:穴沢 淳
衣裳:ゴウダアツコ
ヘアメイク:大宝みゆき
舞台監督:満安孝一
企画・制作・脚本:正川 寛
製作:インプレッション

【あくまでも、元彌の感想です】
客席につくと、ステージにはピアノを中心に
7脚の椅子が置かれていました。
開幕が近づくと、ある音が聞こえる。
ブザーやアナウンスではない。
「その」世界が始まることを感じさせる音。
観客席は、すでに導かれ、同じ世界を共有するおしゃれな演出でした。

最近は、演出過多?いやいやサービス精神てんこ盛りな朗読劇も多い中、王道の朗読…演者の声に焦点を当て、その姿が唯一の装飾となっていました。

どこまでが演出なのだろう?
朗読劇である一つのサインとしても、手には常に台本が持たれていました。が、4名の出演者は持ち方がそれぞれで、それすらもキャラクターを表しているかと思わされる。

ほとんど台本から目を離さない主役のフェルディナンド・リースと回想的にナレーションを担う五関晃一さんは、台本を「台本通り」正しく持ち、時に抱え込むようにも見えるその姿は、亡くした師への敬慕、そして、託された責任の重さを感じるようにも見えました。その「重さ」を感じさせるのは姿ばかりでなく、声の細かな表情や息遣いからも伝わってきて、心情を伝えるその声は、不安定な時でさえ的確な音を発していました。生前中に見ることのなかった師の姿を知る度、その手紙の真実に近付く内に、心の成長を声のみで感じさせる。朗読劇の醍醐味をしっかりと客席に届けてくれました。
人間は、出会いと別れの中で、思い、悩み、学び、成長する。偉大な師匠の死と、人間としての師匠の側面を知ることは、彼にとって大きな衝撃、刺激、学びだった事が分かります。
頼りなかった彼が、最後に伝えた言葉は力強く、自らの意思を感じる、柔軟な中に凛としたものを感じる心に響く音でした。
さすが歌手という表現のフィールドで活躍する五関さん!声の綺麗さと輝きは、抜群の存在感でした。

谷口さんは、若さや活発さも感じるベートーヴェンが結婚を意識した女性・ジュリエッタと、キーパーソンとなる一癖ある宿の女亭主を演じ分け、そのマイク乗りの良い声が心地よくセリフを届けてくれました。
軽く丸めるようにもたれた台本は、感情の昂りとともに心臓の鼓動のように規則正しく揺れていました。

またやってしまった…文字数超過で
次回に続く…


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2023/3/18

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