長与千種のインスタグラム(chigusanagayo) - 8月13日 01時04分




だけどいつしか
里穂も同じ気持ちだったら良いのになぁ
なんて思うようになっていった。

『この後、少し歩かない?』

いつものようにご飯を食べて
私は里穂に自分の気持ちを伝えようと
里穂を散歩に誘った。
2人で歩いていると1つの歩道橋が見えた。

『上がってみようか』

歩道橋の下は沢山の車が走っている。
ビルの隙間から見える満月が歩道橋を明るく照らしていた。

今、この歩道橋には
私と里穂の2人しかいない。
そう思うとなんだか急に辺りが静かに感じた。

私の心臓は破裂寸前までドキドキしていた…
高鳴る気持ちを抑え

『私さ…里穂の事好きなんだ。里穂がよれけば付き合ってくれないかな。』

里穂はボロボロ泣き出した

『ごめん。こんな事突然言われてもびっくりするよね
女の子同士なのに…気持ち悪いよね!本当ごめん。
でも…好きなんだ、、恋愛として』

『遅いよ』

『え…?』

私は呆然とした。
里穂がこんなにも泣く姿を見るのは初めてだった。

『何でもっと早く言ってくれなかったの!?
私ずっと待ってたんだよ?蓮も同じ気持ちだったらいいなって!一緒にドライブ行ったりお泊まりしたり…
それでも…手さえ握ってくれない!
もしかしたら友達のままが良いんじゃないかって。蓮はそれを望んでるんだって!!
それで…それで……』

『遅いよ………実は…プロポーズされたの…
私、他の人のものになっちゃうよ?』

そう告げる里穂の顔は
涙でぐしゃぐしゃだった。

手さえ握れなかった。
大切過ぎて触れられなかった。
そばに居るだけで満足だった。

それ程……大好きだった。

ここで手を握っていれば
抱きしめていれば何か変わっていたんだろうか。

将来一緒になるとしたらきっと
女の私より
そのプロポーズしてきた男性と一緒になる方が幸せだろう。

周りの目を気にせず居られるし
収入だって安定する
それに子供だって産める。
きっと一般的に言われる女性としての幸せを手に入れられる。

私は泣きじゃくる里穂の肩を支えながら

『里穂。つらかったね。辛い思いさせて
 ごめん…ごめんね…
 その人と幸せになってね…
 もう会わないようにしよう。
 里穂は里穂の幸せを掴んで!
 1番に応援してるから…』

そう言って自分とは反対方向に里穂を向けた。

『お互い振り返らないようにしよう…
 じゃあね…里穂』

そう言って私は里穂の背中を押した。
鳴き声を背に私も反対方向に歩き出した。

遠くの方に泣き崩れた里穂の姿を見たのが最後だった。

それから暫くは
何をやっても面白く無かった。

《ピンポーン》

誰だろう。こんな時間に。
重い足を動かし玄関に行くと
そこには瑠奈の姿があった。

『入るよ。』

そういうと瑠奈は1人ソファーに座った。

『蓮が元気ない理由…全部話して?』

……私は里穂との事を全部話した。

恋愛感情として里穂を好きと気づいた事
そばにいるだけで幸せだった事
歩道橋の時の事

話している私の顔は
あの時の里穂と同じだった。
いや、もっと酷かったかも知れない。
言葉に出せば出すほど
幸せだった想い出が
その分切なくて苦しくさせた。

瑠奈は黙ってただ頷きながら
聞いてくれた

『…バカだなぁ。』

『蓮が誰を好きになろうと、例えそれが女の子だったとしても関係ないよ!
好きになったら
男も女も関係ないってあたしは
思う。
どんな蓮でも私の一生の友達で大事な人には変わらないよ!』

『恋も愛も平等でいいと思う。
蓮は蓮でいいんだよ?』

そう言った瑠奈の顔は涙が一杯に溢れてて…
今までで1番優しい顔で笑ってくれた。

10年後の今
あの時と同じ歩道橋の上にいる。

あの時の選択は正しかったのか
間違っていたのか
自分に自問自答する。

…ふふ、きっとこれで良かったんだ。

『今日も満月か…』

そう言って
カフェラテを片手に私は歩道橋を後にした



追記…
今や現代社会において
問題定義となっております。

邪馬台国から各時代をへて 文化が出来てきましたが
その文化さえカタチを変えて受け入れられてきているものが、沢山あるのに。この問題だけは牛歩の歩みの如く進みが悪い。
時代が変われば
人も物も会社も
手に取るものも
上手に流れ瑠奈水の如く
そんな時代であれ!!

#lgbtq #一生に一度の人生
#自分らしくあればよき


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2022/8/13

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