佐伯紅緒のインスタグラム(beniosaeki) - 10月17日 23時51分

今日、叔父が永眠しました。

9月4日に倒れて入院、予断を許さない状態がずっと続いていたところでした。

この叔父について語るには長編小説を一冊書かねばなりませんが、16の時に東京大空襲を経験、父母を早くに亡くし、幼い弟妹（私の母です）を養うために進学を諦め、苦労の多い人生ながらとても面倒見の良い人でした。

博愛を絵に描いたような人で、貧乏なのによく困った人を自分の家に住まわせたり、ホームレスを友達になったといって家に連れてきたりしてました。

この叔父は姪の私にとって本当に特別な人で、私は物心ついた頃から父母の喧嘩が始まるとすぐ泣きじゃくる妹の手を引きこの叔父の家に避難するのをならわしにしていました。
行けば必ず温かいご飯が出てきて縁側と猫と鈴虫と九官鳥のいる叔父の家は、私という人間の心を守ってくれたかけがえのないサンクチュアリでした。

さっき病院から叔父が帰ってきたので車を飛ばして会いに行ってきました。
叔父の猫が叔父にぴたりと寄り添い、離れようとしません。
この猫も飼い主に捨てられ放浪していたのを叔父が家に迎え入れた猫です。

ちなみに我が家の猫さくらも半年ほど叔父が家の軒先で餌やりをしていたのを、「俺はもう長くないから」と叔父に頼まれて引き取ってきた猫です。

それにしても、今年は本当にいろんなことが起こります。
人の命の大切さはもう十分にわかりましたから、いい加減メメント・モリは打ち止めにしてほしいです。

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