柏倉陽介のインスタグラム(yosuke_kashiwakura) - 9月3日 06時38分

InPhocus Stories ゾウを害獣と見なす時代からもう一歩先に進んだ現場 / 柏倉陽介☆
ボルネオ島では、アブラヤシ農園の拡大により行き場を失った動物と住民との衝突が頻繁に起こっている。特に問題が深刻化しているのが、群れをなしてアブラヤシ農園に侵入するボルネオゾウとの衝突だ。農園側からすれば農園を荒らすゾウは害獣でしかなく、銃でゾウを殺傷する事件がたびたび起きている。そんななか、ゾウと共存する取り組みを始めたというボルネオ島マレーシア・サバ州のムランキン・オイルパームプランテーションを訪ねた。このプランテーションでは、ゾウの群れが農園内に入ってきても、排除せずに見守るという運営方針を貫いている。ゾウは賢い動物だから、農園側が敵対する姿勢を見せなければ、無益な衝突は避けられるのではないか。そう農園主が考えたのだ。「実際に試してみたら、ゾウはむやみにアブラヤシの木を倒したりしないし、たまに踏み倒すゾウがいても、倒された木の７～８割方が、実は病原菌に侵されていたことがわかってきました」この農園では現在、古いアブラヤシの木を伐採し、幹を砕いてアブラヤシの実とともに地面に敷き詰めたエリアを、餌場としてゾウたちに開放している。今のところ、大きなトラブルは起きていない。
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