江藤あやさんのインスタグラム写真 - (江藤あやInstagram)「私が師匠としてずっと慕ってきた、青年座の湯浅実さんのお通夜、告別式に参列してきました。・湯浅さんとのたくさんの思い出が蘇ってきました。名古屋で松田正隆三部作の『坂の上の家』にヒロインに抜擢してくれたのは湯浅さんでした。先輩方は芝居経験がほとんどない江藤では無理だ。と反対していたそうですが、手紙を下さったのです。・「亜矢をこの直子に思い込んだのは僕です。だから亜矢には直子の要素が充分備わっているのです。プロポーション、感性、清潔感。僕は思い込みの激しいヤツですから、思い込んだらどんな努力をしても成功するのです。僕と二人三脚を組んでください。余計なことを考える必要はありません。自分の感じたことを精一杯前へ前へと出せばいい。演技力とかうまいへたは、へたな奴が論じていればいい。僕たちは僕たちでなければ到達できない、誰もが感動することのできる世界をつくりましょう。迷わず前進です。」・この手紙をいただき、不安で押しつぶされそうだった心がどれだけ満たされたか。厳しくも愛情たっぷりの稽古に食らい付き、覚悟を決めて挑んだ舞台は初めて私の大きな成功体験になったのです。何通もの達筆で愛情深いお手紙を読み起こし、涙が止まりませんでした。私が舞台に立つことの喜び、新しいものが生まれる瞬間の痺れるほどの感動を知ったのは湯浅さんのおかげです。そして、すべての人を愛することを学びました。・上京のきっかけを下さり、素敵な方々と繋いで下さいました。今も役者を続けているのは湯浅さんと過ごした濃厚な時間があったからだと。ありがとうございました。心から感謝しております。また「坂の上の家」を再演したい。という言葉に、ずっと待っていましたが、セーラー服はもう着れない年齢になってしまいました。笑長くなってしまいましたが、それほど私の中には湯浅さんの存在が大きいのです。あの力強く、包み込むような優しい声、ずっと耳に残っています。「迷ったらとにかく前に出ること。前にはきっと何かがあるに違いない」この言葉を信じて、前に進み続けます！」8月11日 11時56分